2006.03.12 by 大倉智牛

大倉:今日の最初の話題なんですけどね。筑前は天神にある福岡三越で鹿児島の物産展が行われたんだけど、蔵元の杜氏さんが講演をされたんです。杜氏さんて、酒を仕込まれる人のことをそう言うんだけども。
笠胃:そうなんですよ。物産展は各地で開催されていますが、筑前で行われた「第2回三越鹿児島物産展」は3つの協業組合から焼酎づくりの責任者、杜氏さんがステージに立ってお話をされたんです。
大倉:笠胃クンは、どの日に取材したのかな?
笠胃:私は3月11日の昼に行われた講演会を取材しました。お会いしたのは、国分酒造協業組合の杜氏で製造部長の安田宣久さんです。それでは、その時の模様をご覧下さい。
笠胃:今日は筑前は天神にあります、福岡三越で開催されています「第2回三越鹿児島物産展」の会場にお邪魔しています。

ただいま時間は午後1時50分。物産展入口ヨコに特別にステージが設けられています。・・・うむ、会場は買い物客でいっぱいですね。

あっ! 観客席にどこかで見たお顔が・・・と思ったら、安田杜氏です。安田さん?安田さんですよね?!・・・・

笠胃:安田さん、本番を前にちょっと緊張気味でしょうか? ステージをじっと見つめていらっしゃるままです。

あの・・・安田さん、ちょっとお話、聞かせてください・・・。

係員の方が突然やって来られました。胸にマイクを付けているようです。本番前で慌ただしいのか、ご本人も緊張されているのか、インタビューが難しい状況です。

大倉:この時はどんな焼酎が出展されたのかな?
笠胃:はい。いまVTRに出てますけども、『国分』『黒石岳』『黄麹蔵』の3品が試飲に登場しました。
大倉:なんだか、『黒石岳』『黄麹蔵』はラベルが以前と違うんじゃないの?
笠胃:実はですねえ。市町村合併で蔵がある国分市が、周辺の自治体と合併して霧島市になったんですよ。それで住所変更に合わせてラベルを変更したそうです。
大倉:いいデザインじゃないですか、ねえ?
笠胃:『黒石岳』は地元の消費者の皆さんに書体を一般公募して決定したそうです。『黄麹蔵』は、協業組合の総務部長をされている笹山護氏が東京のエクステリア・デザイナーの方に依頼したそうで、あえて畑違いの分野でラベルづくりに挑戦したというお話でした。
大倉:ああ、笹山さんと言えば、僕と瓜二つだと言われてる方だよね。
笠胃:はい、そうなんですよ。それでは、VTRの続きをご覧下さい。
笠胃:午後2時ちょうどです。講演会が始まりました。ええ、やや緊張気味の安田さんですが、お話はたいへんスムーズに流れています。今日のテーマは「杜氏さんがすすめる芋焼酎の飲み方」ということで、テーブルの上には焼酎のボトルに電気ポット、プラコップなどが並べられています。

・・・ステージ前の椅子ですが、40脚ほど。満席です。ステージや椅子の回りにも来場者が遠巻きにして見つめています。

お湯を先に入れて、すこしコップを回しながらやや冷まして、そして芋焼酎を入れる・・・と、安田杜氏のお話が続いています。

安田杜氏、実際にお湯をコップに入れて実演ですが・・・。

ん?

どうしたんでしょう?

ちょっと安田杜氏も戸惑っているようです。

係員さんもステージに駆けつけていますが?

機械類の故障でしょうか・・・?

お湯が出ない?

ちょっと、現場・・・混乱しています。カメラの画像も乱れているようです。

女性係員がステージに駆け寄ってきました。原因が判明したか?

杜氏がなにか発言しています・・・。

安田杜氏「電源が入っていませんよ」

ああ、なるほど。ポットの電源が入っていなかったようです。係員がコンセントを繋いだようです。

安田杜氏がポットのボタンを押していますが、あ!出てきた! いま出てきました! お湯です。お湯が奔流のようにコップに注がれています。

大倉:安田さんもたいへん戸惑ったんじゃないかなあ? 笠胃クン、どうだったの?
笠胃:そうですね。安田さんも困惑された表情でした。観客の皆さんも一瞬なにが起こったのか?と緊迫感が走ったんですが。でもアクシデントにも関わらず、「少しぬるめがお湯割りにはいいんですよ」としっかりとフォローされてましたね。
大倉:いや、さすがだねえ!
笠胃:会場の観客の皆さんも安堵した表情を見せてましたね。ではVTRの続きです。
笠胃:講演会は続いておりますが。ちょっと会場の方にお話を伺ってみましょう・・・お名前は?
カネ:カネゴンですぅ。
笠胃:どちらからお越しですか?
カネ:筑前市内ですぅ。
笠胃:今日はご家族でご来場ですか?
カネ:そうなんっすよぉ〜。蔵元さん行くとかなると、なかなかカミサンが首縦に振らないっしょ? 助かりますよぉ、三越だと。
笠胃:それはどういったことなんですか?
カネ:つまりっすねぇ、天神にショッピングでも行かないか?って誘いやすいじゃないっすか? で、次いでにって顔してここに来れる訳っすよねえ。助かるんっす。
笠胃:今日の講演会には間に合いましたか?
カネ:それがっすねぇ・・・カミサンが別のフロアで買い物するってんで、ちょっと遅れたんっすよ(>_<)
笠胃:酒好きのご主人、どちらのお宅でもご同様に苦労が絶えないようです。ん?? こちらはお嬢さんですね? “奥様似”でとってもかわいらしいお顔してる!
カネ:いらん世話っすよ(-"-)。
笠胃:というわけで、無事に取材を終えたわけなんですが。
大倉
:なかなか杜氏さんのお話を聞くことは出来ないから、いい機会だよね。
笠胃:はい。造ってらっしゃる方って蔵元にお邪魔しないと会えないじゃないですか。こういうイベントに出られるのは、とてもいいことだと思いました。

大倉:会場のお客さんの反応はどうだったの?
笠胃:それがですね、安田さんが試飲を進める途中で、年輩の女性客が国分酒造さんのブースに『国分』を買いに行かれたりとか、とても反応が良かったですね。

大倉:ところで、笠胃クン、これは?
笠胃:はい。今回九州にお邪魔したわけですけども、国分酒造協業組合さんに関連した商品をいろいろと見つけたんですよ。
大倉:僕も国分さんの焼酎は好きなんだけど、見かけたことない、商品だよね? ちょっと説明してくれない?

笠胃:左の茶瓶ですけど、これは筑前市内の一部で販売されている『雷光』という芋焼酎です。ちょうど通りかかった店で見つけました。
大倉:へえ・・・僕も初めて見たよ。それで、右は?
笠胃:これは『薩摩本家』と言いまして、霧島市内の特定のお酒屋さんでしか置いていないという、地元だけの限定品なんですよ。黒麹で低濾過、麹は新河内菌、酵母も新鹿児島酵母で仕込まれたものですね。

大倉:どうりで知らない訳だね。
笠胃:大倉さんも芋焼酎、お好きでしたよね?

佐々奇:ほんと大倉さん、芋焼酎お好きですもんねえ〜。
大倉:うん。僕はね、梅干し入れて飲むんですよ。カラダにイイからね。
佐々奇:ワタシはウーロン茶割りですよっ。
大倉:話が尽きないね。次の話題いってみようか?

笠胃:次は、メール問題で揺れる眠主党の党首選で・・・・


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