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■九酎産業大学 開学1周年記念事業 本格焼酎シンポジウム
●テーマ:『本格焼酎における多重人格症』 司 会:杜 伊蔵(九酎産業大学 笑学部 焼酎産業学科教授) |
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杜伊蔵(以下/杜):九酎産業大学笑学部、焼酎産業学科教授であります、杜伊蔵でございます。本日は本学、開学一周年を記念しました本格焼酎シンポジウムにお越しいただき、誠にありがとうございます。『本格焼酎における多重人格症』、いわゆる【多重酎格】をテーマにお話を進めて参りたい、と存じます。
・・・・・さて本日のパネラーの皆様をご紹介いたします。 まず、最近プレミアム焼酎国宝の指定を受けられ、始終褒章を受章されました森伊蔵さんです。 森伊蔵(以下/森):森伊蔵です。本日はどうぞよろしく。 杜:続きまして、市井の一焼酎の立場を貫かれてらっしゃる男森三(ダン・シンゾウ)さんです。 男森三(以下/男):いえ、違います。オトコ・モリゾウ。男森三です。よろPく。 杜:それは失礼しました。オトコ・モリゾウさんです。 (会場:拍手) 杜:う〜〜〜〜ん。似てますなぁ、お互い(@_@;) 森:う〜〜〜〜ん。確かに似てますなぁ(-ー; 男:う〜〜〜〜ん。確かに似てますなぁ(*^^*) ◇ ◇ ◇ 杜:さて、男森三さん。先ほどは、ついお名前をダン・シンゾウとお呼びしましたが、本日会場にお越しになられた皆さんの中にも、なんてお呼びしていいか解らなかった方もいらっしゃると思います。「男」が姓でオトコ、「森三」が名でモリゾウ、でよろしいんですね。 男:はい。ま、姓であって姓でない、というか。男子の面目・・・という意味合いでの「オトコ」と捉えていただいた方がいいかもしれませんねぇ・・・うむ。 杜:それは面白いですね。森伊蔵さんの場合は、姓と名の関係がハッキリしているんですが、男さんの場合はその辺が明瞭に自覚されていないと・・・。ラベルでも、男の文字がやけに小さいのが気になっているんですが。 男:それは私の「顔」をデザインした図案家の恣意性の問題かと思いますが(自爆) 森:なにか、私と似たような名前や顔で、ちょっと気分が悪いですなぁ(-.-)y-゜゜゜ 杜:森さん、ま、そうおっしゃらずに(^_^;)。・・・本日のテーマであります「本格焼酎における多重人格症」つまり【多重酎格】なんですが、なぜ本格焼酎においてこのような多重人格が発生するのかを考えてみたいと存じます。 森:済みませんが、話は手短にお願いしますよ。私の講演料は高いんだから。 杜:はい。20000円とも30000円とも言われておりますね。 男:さすがですなぁ。私なんぞは1000円。1280円と講演料に色を付けてくれるところもありますがね。・・・自慢にゃならなんか。 (会場:笑) 森:プレミアムが280円ですか。大したもんですな(ニヒヒ)。 |
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杜:で、「多重人格」なんですが・・・。
森:杜教授。だいたい、私たちはそれぞれ「在る」わけでしょ? どうして【多重酎格】という話になるわけですかね? 【多重酎格】とは、同一故人の中に他の人格が同居、混在している状態を指すのでは? 杜:で、いまからそのお話を申しあげようと・・・ 森:ま、私は格が違うからね。【多重酎格】だろうとなんだろうと気にはしておらんが。 男:さすがに国宝。おっしゃることが違う。アイデンティティがしっかりしてらっしゃいますなぁ。 |
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杜:本格焼酎における【多重酎格】発生の原因としてまず想定されるのが、「かめ壷仕込み」という幼少期のトラウマ。つまり、幼い頃にかめ壷という狭小な空間の中に閉じこめられたが故に心的外傷が生じた。その外傷により酒精神、いわゆるspiritsが解離して、【多重酎格】障害が発症したのでは、と言われております。
森:うむ。私もかめ壷育ちだが、ボンボン育ちでねぇ。そこがまた講演料が高い由縁なんだがね。その様な外傷は男森三さんの方にこそあるんではないですかな?(-.-)y-゜゜゜ 男:失礼な・・・(-ー;。私も「小さな蔵の一生懸命の手造り香り豊かな焼酎」という生まれですからね。育ちが・・・ま、いいんですよ。 杜:多重人格の場合では「境界性人格障害の人でも、自己の内的イメージは善と悪との両極に分裂する」と言われておりますが、これは本格焼酎の場合でも同様だと申せましょう。 森:つまり、私と男森三氏のことですかな? |
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男:善悪ねぇ・・・(^_^;)
杜:いえいえ、善悪は人間の場合でして。本格焼酎の場合は違います。誤解無きよう。つまり“価格の両極化”という解離が顕著と申せます。 森:価格については、講演料二万三万と千円では価格的解離性の意味は分かったとしても、しかし名前、外見という最もアイデンティファイされる重要な部分について、それほど酎格の差異が際だっておらんではないですかな。杜教授のお説には、ちと無理がありますな。 男:ま、私は「焼酎を愛する人のためにお手軽な本格焼酎」なもんでσ(^◇^;) お手軽ってのがミソなんです。 |
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森:それに私は芋と米麹という原料、由緒ある名称、格調高い風貌という“酎格形成”がしっかりしておるが、男森三氏は聞くところによると、「甘藷、米、米麹、麦、麦麹」の3種のブレンド酎格と言うではないですか。それこそ【多重酎格】という言葉は、男氏のためにあるようなものですな(-.-)y-゜゜゜
男:飲んで、美味けりゃ、いいんだ(ぼそっ) 杜:実は【多重酎格】なるものの真の原因とは、まさに森さんがおっしゃられたことにあると考えられるのであります。 森:と言われますと? 杜:【多重酎格】を胚胎しているのは、実は我々ではなく、受け手、つまり飲兵衛の方ではないか、ということであります。 森:なんですと?(-ー; 男:なんですと?(-ー; |
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杜:つまり、我々そのものは“味覚”という観点で見ますと製品としては同列でありまして、なんら上下の貴賤はない。森伊蔵さんも男森三さんも、個々人の美味い不味いという感覚的な基準の前では「等価」であります。
森:しかし、私の場合は講演料が二万三万というところにだねぇ・・・。 杜:そこからが、森さんがおっしゃられた「原料、由緒ある名称、格調高い風貌という“酎格形成”」というのが作用しているのではないかと。 男:上下の貴賤なし、ですかぁ。いい言葉だ。 (会場:笑) |
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杜:本来、味覚的アイデンティティ、ま、造語ですが便宜上使わせていただきます。個々人の味覚的アイデンティティが確立されておれば、原料や名称、意匠、そして口コミや風聞などの外的要素、つまり「情報」なるモノに左右されることはないのではと思います。しかし、人間の感覚的基準ほどあやふやな、信用の置けないものはないわけで・・・。
森:私にはちゃんと講演料二万か三万かという、存立の確固たる裏付けがあるではないですか?。教授の言葉を拝借すると、味覚的アイデンティティを持たれる方が私に講演を依頼されておるわけだ。 男:・・・ということは、講演料が二万でも千円でも、我々は本来“等価”であるということですな(ニヒヒ)。 杜:ですから、皆さんに講演を依頼するサイド、つまり飲兵衛自身が内在させている「性格的に受け身で依存的で、また被暗示性が高く、催眠にかかりやすく、暗示にかかりやすい」という精神的特性が、【多重酎格】の症状を自ら抱えることに帰結している、と。 男:ま、私の存在も、そのあたりが基盤と言えば基盤でしてσ(^◇^;) 森:それは私に講演を依頼していただいている方に失礼ではないですかな(-"-)。私の講演をなかなか聞くことはできないという希少性があるからこそ、講演料も鰻登りな訳だからねぇ。受け身で依存だとか、被暗示性とか、催眠とか、暗示とか、そんな根拠が無いような言い方は無礼千万だ!・・・・帰らせてもらう!(-"-) (会場:騒然) 杜:森さん、まあまぁ(^_^;) 男:こんな「男」でも、飲んで美味いと思ってくれたなら、それはそれで正しいんだ(ぼそっ) 杜:というわけで、時間も過ぎましたのでここまでにしたいと思いますが、なにかご質問がありましたら、どうぞ。 ・・・はい、前から3列目の方。 (聴講者:センセ。センセに講演をお願いする場合、いかほどご用意すればいいのでしょう?) 最低でも30万は下らんでしょうな。 (教室:おぃおぃ・・・(-ー;) ※これはフィクションであり、実在する個人・団体・商品とは一切関係はありません。 |
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