2002.02.08 by 猛牛

■探検隊、筑前に潜入酎の国分酒造・笹山護氏を拉致!

2月1日、わての元に身元不明の「???@???.???」なる人物からメールが届いた。すわ、またなにやら「オイシイ」ものが眠っていそーな添付書類をプレゼント、のよーなウィルス贈呈メール・・・かと思いきや、中を開くと、

あの国分酒造協業組合の笹山護氏が、2月6日に筑前へ秘密裏に潜入するという極秘情報だったのである。笹山氏は、同日午後8時に筑前南部から電車に乗って天神まで北上、そのまま博多駅周辺の宿で一泊する予定であるという。

「???@???.???」氏に心より感謝を申しあげたいm(_ _)m。

そこで、隊長以下、あげまき、荒馬、猛牛の4名からなる、『笹山氏拉致芋責め特攻チーム』を急遽編成。筑前・天神の玄関口、西鉄天神大牟田線福岡駅で同氏の到着を待った。

◇   ◇   ◇

さて、国分酒造協業組合さんだが、焼酎愛好諸兄にはいまさら説明の必要はあるまい。『いも麹芋』『純芋』など芋のみで醸した焼酎のパイオニアであり、また『さつま国分』『黒石岳』『黄麹蔵』なども人気のアイテムだ。

商品の中身の良さだけでなく、転売によるプレミアム化を防ぐために、流通対策にも心を砕かれているのが、うれしい。商品のラベルに特約酒販店の店名印を押して流通させるなど、焼酎ファンにとってはその誠意ある対応も好感が持てるのだ。

というわけで、筑前南部から1時間の道のりをぶっ飛ばしてきた特急電車がホームに滑り込んできた。いよいよ、作戦発動である!


■いつもの某焼酎バーで取調開始。中洲の夜は、いも芋で更けゆく。
駅コンコースの中、改札口に向かう乗客の群の中に笹山氏を探していた我々であったが、すぐに所在がわかった。

人波の向こうに現れた笹山氏は、すぐに目立った。笹山氏の御尊顔はネット上で拝見していてなかなかの二枚目と睨んでいたが、実見する笹山氏はまさにそうだったのである。

すぐさま、わてと荒馬隊員が両脇を固めて取調場所へと連行する。いつものあの店である。

博多は中洲にある老舗の焼酎バー『○○○○バー』・・・

マスターおっと、待ってくれ! 牛さんねぇ、ちゃんと名前出してくれよ。って言うのがね。先日のことだけど、牛さんのページを見たって愛知の人が二人、わざわざうちに来てくれたんだ。『○○○○バー』ってしか書いてないから、ずいぶん調べて探し当てたそうなんだ、これが」
猛牛「いやぁ〜、あのですたい、いで名誉隊員がどうしてもここの名前は出さんでくれ、僕のオアシスを乱されたくないち、言われるもんですけんねぇ〜(^_^;)」
マスター「いでさんには悪いけど、うちは客が少ないんだよ(爆)。どんと宣伝してくれ。ついでに俺の顔も出してくれ!σ(*^^*)」

というわけで、マスターのご要望により公開しましょう^^;。中洲交番近くにある『まりりんBar』である。にょきにょきとこの1年足らずで焼酎に特化した店が増えたが、ここが原点と申しあげたいんであります。

焼酎に対して入魂のマスターであるが故に、単に銘柄を揃えてまぁ〜すぬぅあんてノリではない。とはいえ、マスターは一方的にウンチクをしゃべりちらすタイプではないので、ビギナーの方もご安心を(^_^)v。・・・で、いでさん、ごめんちゃい(^_^;)

さて、さっそく一杯いただく。もちろん笹山氏に敬意を表して“いも芋”の連発だ!

『いも麹芋・新/新酒』『いも麹芋(最初期ビンテージ古酒)』『純芋』などなど、まさに芋三昧で取調はスタートした。笹山氏は同店はお初の訪問と言うことであったが、マスターが貯め込んでいた芋ヴァリアントに感心されていたご様子。

ところで、やはり『いも麹芋』ファミリーは美味い。

笹山氏のお話では関東では『純芋』の人気が高いというお話だった。もち『純芋』もいいお味だし、わて個人としては『いも麹芋』が持つ独得の含み香がなんともツボにハマって捨てがたいですにゃ。

その『いも麹芋』の誕生秘話について笹山氏より一同ご教示いただいたのだが、それはわてが再構成する駄文よりも、国分さんのHPで直に読んでいただければ、幸いであります。

■猛牛の無謀な計画を阻止した、良識と知性の笹山氏。

ちょっと余談ですばってん。昨年の始め、わてが探検隊のアクセスカウンターのキリ番プレゼントを何にしようかと思っていた頃のこと。今はまったくキリ番には興味が無くなったので考えもしないが、その時に焼酎漬けの脳味噌が考え出したのが、下記である。


ついに幻に終わった探検隊キリ番プレゼント賞品企画の完成予想図

『いも麹 牛』

もちろんこのような商品は存在していない(画像はわてが改作)


笹山氏にこのカバげた計画についてメールで御願い申し上げたのだが、「ぶっはっはっは!」と笑って請け合って貰えず、ついに永遠の闇に飲まれることとなった(ん〜〜〜ん、歴史はその時動いた)。

笹山氏、当然のご判断でありましょう(*^^*)。

そういう意味でも笹山氏、冷静さと品位、知性を兼ね備えたダンディな方である。かつては東京で銀行マンとして活躍されていたというだけあって、着こなし身のこなしもさすがに洗練されている。そして人当たりもソフト。で、しかも二枚目。

そういえば関東以北の某氏から、「笹山氏と猛牛は似ている」という『笹山氏≒猛牛容姿近似値説』を聞かされたことがあったが、実際お会いしてわてもその説に“おおいに納得”したのだった(笹山さんにとっては迷惑な話(爆))


■「店名ゴム印欄」に息づく、蔵元としての良心。

というわけでヨタ話はさておき、あの“いも芋”のゴム印についてお話を伺った。

笹山氏「最初はスタンプの欄だけあけて、酒販店さんに押していただくようにしていたんです。でも、酒販店さんもお忙しいので、私どもの方で押して出荷させていただくようにしたんですね」
猛牛「なるほど」
マスター「そういえば、○区のある酒屋で『いも麹芋』が5000なん百円付けていたなぁ」
一同「ええ????(@_@;)」
猛牛「ええかげんにせーちゅに」
笹山氏「マスター。良かったら、今度その店で、ゴム印で押している店名を控えて教えてくれませんか?」
マスター「ああ、良いよ! 今度調べときますよ」

笹山氏はこういう方なのである。少しでも自社の商品が不当な価格で取り引きされていないか、実態を把握する努力を怠ることがない。蔵元としての良心が、不肖猛牛、ジーーンと胸に染みるんである。感極まったわては、思わずあるアクションに出た!

ついに出現した究極のプレミアムアイテム!!
 笹山氏肉筆署名入り『純芋・二千年仕込み』!!

わては持参していた『純芋・2000年仕込み』のボトルを笹山氏に差し出し、「済んまっしぇんばってん、笹山さん、サインばしてもらえんですか?m(_ _)m」とおねだりしたのである。いや、これを単に焼酎グッズフェチ、ミーハー的行動、弥麩オークションでの荒稼ぎ狙い・・・などと俗な判断を下していただきたくない。

まさに笹山氏の誠心に対する崇敬の念が突如起こさせた行動であったのだっ!!!

笹山護氏肉筆署名入『純芋・二千年仕込版』 九州焼酎探検隊・焼酎資料殿堂所蔵
笹山氏「はぁ??(@_@;)。サインですか??・・・どうやって書いたらいいんだろう??・・・困ったなぁ(^_^;)」
猛牛「無念無想の境地で書いていただければ結構ですばい。も、わては御筆先をいただけるだけで・・・(*^^*)」
一同(呆れ顔)

昨年12月の球磨焼酎セミナーで『焼酎楽園』小林編集長にサイン本をおねだりして顰蹙を買い、さらに今回笹山氏に大きな困惑を抱かせる結果となってしまった(自爆)

しかし、笹山氏自筆の署名が入ることにより、“作家性”がさらにさらに高まったことは疑いを得ない。

ひとつの商品がその場その時でしか成しえない蔵元さんの署名が入ることによって、液体芸術作品としての永遠不変の価値を獲得するのだ。

まさにこの『純芋』は世界に一本しかない、真の意味での幻の希少アイテムの誕生である。

・・・ぬぅあんて書くと、今後酒販店店頭にて「蔵元肉筆署名入り『○○蔵』=12万円」という値書きがどんと林立したりとか、弥麩オークションでの落札価格の大高騰を招来するやもしれぬ(爆)。しかし。

◇   ◇   ◇

笹山氏から様々なお話を伺い、「いも芋ファミリー」を堪能しながら、『いも麹芋』の販売店名ゴム印が持つ意義の再認識と、その対極にある“蔵元肉筆署名瓶”という希少焼酎信仰の極限化パフォーマンスで楽しんだ結果、「プレミアム焼酎」というIconのカバカバしさが透けて見えてしまった、そんな中洲のIn The Midnight Hourであった。

というわけで、結局午前3時過ぎまでお付き合いいただいた国分酒造協業組合・笹山護氏に心より感謝申しあげます。ありがとうございましたm(_ _)m


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