2003.01.06
by 猛牛

■ポケット瓶の、便益性について考えてみる。

この『桜島』のポケット瓶を手にしたときに、携帯用に適したこの容器の形態が、ユーザーにとって具体的にどのようなベネフィットを持ち、また結果としてその便益性がどのような“神性”を当該商品に帯させてしまうのか、について少々愚考してみた。

まずはポケット瓶のベネフィットと利用シーンである。たいがい予想の付く話ではあるが、ここは客観性を重んじるためにポケット瓶に関する情報についてネット上で検索を掛けてみた。で、判明した便益と用途はおおむね下記の如く集約された。

瓶の形態から生まれる「高携帯性」という便益に、瓶の容量の少なさから導き出される「低価格性」と商品の「入手の容易さ」が加わって、主に

1)旅行のお供
2)外出時の防寒用に少量ずつ吸飲
3)登山やハイキング時の救急用気付け薬

という利用意図が多い。どこでも飲める!気軽に買える!が商品特徴であると言える。

■ポケット瓶、その“聖から賤”への零落と、その不変の神性。

しかしながら、ポケット瓶なる形態が、酒界においてはペット物と並んで最もアウカーストな存在であることは確かだ。

その賤視の根源が何かと言えば、「高携帯性」「低価格性」「入手の容易さ」という3つのベネフィットそのものなのだと思う。

極めて大衆性を獲得出来るが故に、それが逆に作用して、ポケット瓶の神性を歪めさせているのだと見る。

聖から賤への零落と言おうか。

ちなみにポケット瓶のベネフィットを逆にひっくり返せばどうなるだろう? 「低携帯性」とは飲む場所を選ぶということに言い換えられるだろうし、それと合わせて「高価格性」と「入手の困難さ」でいけば、つまりプレミアム焼酎にその極北を見いだせるだらふ。

相変わらず聖なる高みにあるプレミアム物だが、わてにはまったくこれと言った神性を見いだすことが出来ない。聖なるものらしいのだが、それがわてにとって神性を有しているかいないかは別物である。

逆に賤であるが故に、神性を全身に帯びているように感じるのが、このポケット瓶。持ち運びやすく、飲みやすく、値段が安く、買い求めやすい・・・だからこそ尊い

■聖性、再び。プレミアム化するか?『桜島』ポケット瓶!(@_@;)

とまぁ、ポケット瓶の意義を称揚したところで、この『桜島』のポケット瓶である。

一見して解るのは、古いブランド・ロゴと桜島のイラストが印刷されているラベルの違い。

今のロゴと比べると、字の崩し方の度合いが高く可読性が低いと言える。現行商品の方が「桜島」と判別しやすく、地元のみならず他県での需要拡大を考えた場合、このリメイクは正解であろう。

桜島のイラストは、煙の部分の描法がまず大きく違っている。このラベルではブラシで何回かフッフッフと吹き付けた感じで、どちらかという大人しい噴煙となっている。

そして、この商品の面白いところは、度数が20度であるところ。

まぁ、旅行時に列車やバスの中でお湯割りやるわけには行かないので、25度を生で飲むにはちとキツイ。そういう場合には打ってつけの度数だろうか。割水した15度や16度の商品も出回っているが、それでは物足りない向きには最適かも。

さらに貴重なのは、頭にくっついたキャップに、同じ蔵元・本坊酒造さんの甲類ブランド『寶星』のマークが燦然と輝いていることである!

本格焼酎に甲類製品のキャップが付いてるという所がいいねぇ〜。コレクターズ・アイテムとしての要件を満載!という感じだろうか。思うにこれ、元々は『寶星』のために用意されたポケット瓶に『桜島』を充填して売ったんだろうかにゃ〜。

◇   ◇   ◇

というわけで。この『桜島』ポケット瓶20度だが、もうこのオールドラベル状態では手に入らないだろうと聞いた。まぁ確かに、新しいロゴに変わった『桜島』であるが故に、いかなポケット瓶とは言え、古いロゴとイラストのまま展開するはずがない。

こりゃまた焼酎ファンおよびコレクター諸氏が垂涎のアイテムの誕生!となるかどうか? 1万円くらいプレミアムが付いてくれたら、街頭でポケット瓶焼酎を持ってチビチビ飲ることがファッションになるかもしれない。

賤から聖へ・・・ポケット瓶焼酎、がんばれ!

・・・と、正月3日に天神でやっていた街頭キャンペーンで配っていた『○リン・チューハイ○結○汁グレープフルーツ』の試供品を飲みながら、この矛盾に充ちた稿を書いてるわて。

「酒に上下の貴賤無し」が結論なんだけど、やっぱ“虫輩”は口に合わんですばい。にゃ〜(T_T)


九州焼酎探検隊TOP