2001.01.22 by 猛牛

■或る近所の居酒屋にて・・・。

「兄ちゃん、お湯割りは先に焼酎を入れるとばい(-ー;」
(フェイスマークは筆者が状況を再現するため加えた)

先週の金曜日の話なのだが、わての家の近所にある居酒屋『○り八』で仕事の疲れを癒そうと、キープしている『麦シャッパ』をお湯割りで飲んでいたら、カウンターの向こう側に座っていたオヤジから言われた言葉である。50過ぎの夫婦連れ、その亭主がわてに突然声をかけてきたのだ。

“兄ちゃん”という言葉に「おろ?(-ー;」と思われる向きもあろうが、あくまでもHI-FI的再現のため、ご容赦願いたい。

ちなみに『○り八』とは、昨年9月に近所に移転してきた居酒屋で、威勢のいい肝っ玉母さん風ママと寡黙でスリムな板前のご主人、アメフト的体型の息子さんが調理と接客をされている、天ぷらと海鮮料理が美味い、こじんまりとした店である。

当日は、くわえたスリムなシガレットから立ち昇る紫煙の向こうにほのかに浮かぶ美麗マスクなOLの、木製のチェアに腰掛けたタイトなスカートから浮かぶ膝のラインにグッと・・・ということは全く縁がなく、五十過ぎの夫婦連れとわてだけがカウンターに陣取り、ひとり『麦シャッパ』のお湯割りをかっかっかとあおっていたのだった。

そこで店の若大将が「探険隊サイト、見ましたよ^^」と話かけてきて、本格焼酎談義が始まったのだが、その話に割って入ったのが先のオヤジの言葉である。たぶん若大将との会話を聴いて、「俺の方が年期が上ばい(^_^)v」と身を乗り出したのであろう。隣の奥方は(あんた、やめなさいよ(^_^;))的苦笑いを浮かべている。

お湯をドバドバ入れて「麦シャッパ」をそそぎ込んでいた、わての立場はどーなる?「ん? お湯割り飲むときは、お湯が先やろうもん。っほんと、せからしいオヤジやなぁ〜(-ー; だまらっしゃい!」
と、口から出かかったのであるが、わては気が弱いので堪えて、逆に質問してみた。

聞けば、オヤジは日向出身で筑前での生活が20数年になるという。そして故郷の日向では“焼酎が先、お湯が後”だったというのである。確かに地域性や嗜好の問題もあるので、否定はできない。わては日向での生活経験がないので、これについては体験者に確認するしかなさそうだ(あえてオヤジが逆を言った可能性も捨てきれないが)

ちなみに、16年前に会社の宴会が、幹事役=鹿児島出身の方、会場=鹿児島郷土料理店で行われた時、ペーペーのわてはもち注ぎ役だったのだが、焼酎を先に入れて幹事さんからエラク怒られた経験がある。それ以来わてはお湯を先に入れることを金科玉条としている(爆)。


■『百年の孤独』が二千数百円(?)であった頃。

若大将と、店のキープ銘柄の傾向について話をしていたら、エラク話好きのオヤジ、またくちばしを突っ込んできた。

「俺は『神の河』が好きやな。『百年の孤独』の次にこればい!(~Q~;)

おろ、オヤジは色物・長期貯蔵系が好きと見える。いやはや、わてとは正反対(苦笑)。「おお、『百年の孤独』ですかい(^^)」・・・しかしオヤヂの志向を探りたいと、もう少し話を突っ込んでみた。

興味深かったのは『孤独』の値段の話だった。日向出身のため、里帰りした折にはあの『孤独』をまとめ買いして、筑前の友人などに配っていたらしい。「けっこう銭かかったっしょ?(@_@;)」と聞くと、

「うんや。5〜6年前は『百年の孤独』は、確か二千なんぼかやったけんなぁ〜。そげん高くはなかった」

うむ。5〜6年前と言えば、豊後に居たわてが、初めて『孤独』を飲み、足を取られ、その時食べたアワビやサザエなど豊後水道の高価な海鮮を、家の前に流れる川に向かって“放流”した頃である(養殖やないちゅーに^^;)。

しかし酔っぱらったオヤジ、二千数百円という値段の記憶がどこまで正確か判断しかねるが、安かったことは間違いない。いまが異常すぎるのだ。

というわけで、「宮崎では20度で生で飲むったい」とかひとしきりオヤジの談話が続いたが、奥方に急かされて、オヤジは家路に向かったのであった。


■筑前南部の一料飲店における、本格焼酎のキープ傾向。

ところで、若大将に同店におけるキープの銘柄についてお話を伺ってみた。あくまでも筑前DEEPSOUTHの一料飲店における傾向なので、全面的に敷衍できないが、参考にはしていただけるであろう。

この店が置いている銘柄は、『白波』『霧島』『黒霧島』『雲海』『白岳しろ』『白岳』『いいちこ』『神の河』、そしてわてがママにごねて入れていただいた『麦シャッパ』が主だったところである。(その節はご迷惑かけました(*^^*)>ママ)。いわゆる“一般焼酎”がほとんど。

さて、キープされる銘柄の傾向としては、

1)原料にこだわらない人は、そば焼酎『雲海』が多い。
2)芋焼酎ファンは、『白波』から『黒霧島』にシフトしてきている。
3)米焼酎ファンは、『白岳しろ』または『白岳』が多い。
4)麦焼酎ファンは、『いいちこ』が多いが、一度『麦シャッパ』を飲むと、
 『麦シャッパ』から離れない。

といったところだろうか。

1)について。
クセの無さで選ばれやすいのだろうと推察。わても最初は『雲海』でありました。いまだに川中美幸のCMソングが頭に残るほど、定着している銘柄ではある。

2)について。
もともと『霧島』は古くから筑前の料飲店への営業を重点的に展開しているため、店頭化されている料飲店が多い。しかし現時点で、ブランド・スイッチの理由は不明なのだが、棚を見ると『黒霧島』が多く、黒麹のコクのある味わい、ラベルデザインの感性がアピールしているのだろうと推察している。

3)について。
ボトルの本数は『白岳しろ』が『白岳』よりも多い。同店に限らず、他店でもキープの数が多い銘柄。若干キープ代が他銘柄より高いに関わらず人気がある。味もいいのだが、やはりボトル・ラベルデザインが持つシンプルな高級感も人気の一因か?

4)について。
個人的に面白いと思っているのは、これ。わては、無理矢理置いてもらった『麦シャッパ』一本から、どれだけ同銘柄のキープが増殖するかをいつも観察しているのである。現在では、わてのを除いて、2〜3本に増えている。もちろんチェンジするのは麦焼酎ファン。

先にも書いたように『いいちこ』から一度チェンジしたお客さんは、それからは『麦シャッパ』を継続的にキープするという話だった。今後も観察を続けていきたい(爆)

というわけで、「お湯を先に入れて、どこが悪い(-"-)」
(と言いながらも、話を聞かせてくれたオヤジさんに感謝)


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