2002.05.27 by 猛牛

一昨日、わての家の近所にある、とある酒屋さんに顔を出しました。

焼酎よりも清酒がメインの品揃え。何点かのこだわり系焼酎をここ1年くらいで揃えたというそのお店では、わては家で日常的に飲む『黒霧島』『黒伊佐錦』『黒白波』なんかを買い出ししちょります。

店でちょいと試飲ばさせて貰いながら、最近の焼酎ブームについて話していると、大将はわてに向かってこう言われたんですにゃ。「わてが一飲兵衛として・・・」と発言したとですけど、それについて大将も思いがあったようで・・・。

◇  ◇  ◇

(大将、しみじみとした顔で)

うちも日本酒じゃぁ地酒として有名になった蔵のもんを揃えることが出来るようになったばってん、そこに行き着くまでは、そりゃぁ大変やったったい。蔵元さんのとこ直にお邪魔したりくさ、蔵元さんが集まる催事に出向いて、そりゃぁ何回も頭下げ行ったばってん、なかなかの事じゃぁ〜卸しては貰えん。

牛さん。九州から遠い北の方まで行ってくさ、断られてみやい。若い時にくさ、憧れのあん娘に振られたのと同じくらい、そりゃぁショックばい(遠い目)。

地酒ば揃えるっちゃー、並のことでは行かん。ほんと、苦労すっとよ。

まぁ、焼酎ちゃこっちでも最近扱う店ば増えてきたし、飲み屋でもよー回りよる。確かにブームやろう。でも、酒屋も蔵元さんもブームに関係のぉても、家業ちゃ続けて行かないけんったい。

牛さんは、なんかインターなんとかでページば作りよるち、前言いよったやろ? わしはページとかメールとかよーわからんけどな。あんたが趣味でやってくれよることが焼酎を広める一助になっちょるかもしれん。

ばってん。

自分の居場所ちゅーか領域ちゅーか、それを外れたらイカンばい。そりゃぁ、飲兵衛も飲み屋も同じたい。牛さんも、酒屋から買うだけやろ? でも、わしらは蔵元さんから商品ば卸して貰うとに、えらいキツい思いばしちょる。

ま、仕事は牛さんもそうやろうけど、人にはわからん労苦は誰にでんあるったいなぁ。ばってん、キツか思いしたモンからすりゃぁ、ブームに乗って口ば入れるのも良かろうが、やけども入れる所はよー考えとかんと、そりゃぁ「きさん(貴様)、何様かぁっ」ち言いたくなる時もあると・・・。

文句を言うなとか、そげな意味や無いとばい。牛さん、誤解しちゃイケん。酒ちゃぁ旨く飲んでくさ、たのしく騒ぐだけでも、それで充分かも知れんと思わんね?。お互いの領分ば守ってくさ、それで初めて一飲兵衛ち言えるっちゃないやろうか?

◇  ◇  ◇

と、一気呵成に思いの丈を語った大将でした。

もちろんテキストだと伝わりにくいかも知れんですが、わては大将の切々とした言葉にとても感じいりました。わて自身の問題として、一飲兵衛というか一ファンが、自らの領分を越境することとは何なのか。そのボーダーはどこにあるのかを、考えさせてくれた“賃貸団地牛・昼下がりの酎事”・・・。

その答えを探す日々が続きそうですばい。


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