九州焼酎探検隊TOP
月日
日乗
四月三十日 霧島 夕刻。家人より連絡あり。天神まで所用にて出向く由。余、家人の用向き収まるを待ち、フツーの居酒屋にて時を送りぬ。霧島湯割り6杯啜る。グビグビグビと湯割りあおりたりけるに、ふと思い過ぎるなり。「日乗」をば徒然なるままに書き殴りて、早一ヶ月となりぬ。また「四月馬鹿記念月間」も本日にて打ち止めを迎えたることにも思い至れり。冗漫なる文認め続けるは、如何にも四月馬鹿の誠心に反することと覚えたり。筆置き、飲ん事に専念するが良しと得心す。これまで御拝読戴き感謝、有り難き事と御礼申し上げ候。m(_ _)m
四月廿九日 兼八
朝。家人曰く、余、昨夜極めて泥酔の極に有りて、遅く宿に戻りてまた絡みたる由。豊後にてもまた平身低頭とは、情け無し。昼、湯布院に寄りて、『温川』なる蕎麦屋に入るなり。十割蕎麦の呼び込みに少しく気を惹かれ暖簾くぐりたりけるに、品書き見れば「麦酒」「清酒」「にごり酒」の他に酒類無し。いと悲しき思ひ去来せしが、家人、突如奧をば指差して曰く「汝、冷蔵箱の硝子戸、その内を見るがよし」。ふと見れば『兼八』あり。品書きにも有らず、店主の隠し酒と察するに真偽定かで無し。余、店員に問へば、一合400円にて供するも良しと応へたり。矢も楯もたまらず所望す。蕎麦の端正な味わい、『兼八』のコク、深み、ん〜〜ん、まさに絶妙の極みなりし。「美味かぁ、美味かぁ、美味かぁ、美味かぁ・・・」。嗚呼。
四月廿八日 麒麟一番絞麦酒
白波
松露
遼山
十四代(十年物)
観無量
朝。俄に思い立ちて、家人共々豊後へと向かふ。夜。府内城下にて『海宴亭』と称す豊後水道海鮮料理店において関鯖、関鰺を大いに喰らふ。値安きことに加え、まっこと驚嘆すべき味わいなり。豊後の食の奥深さ、まさに瞠目の二文字。同店にて麦酒一本、『白波』ロック5杯啜る。次いで、過日某事務所社長と演奏せしBARへと足を運ぶ。門前に立ちて家人に問ふ「余の流麗なる電気六弦琴奏するを聴くや否や?」。家人曰く「汝奏するは聴くに堪えず。片腹痛きこと。遠路豊後に来たりて、更に美味美食を識りたきとぞ思ふ」。余、返す言葉無し。家人、都町各所歩き回りしに、突如立ち止まりて指さすは、一軒の居酒屋、名は『えじそん』。店先を眺むるに、十重二十重と焼酎のラベルをば窓に飾るなり。内に入ればまた一升瓶数多並び、周囲を圧す。早速『松露』ロック一杯啜る。肴の味もまた格別にして、家人大いに得心す。品書き眺めれば「蔵元さんのご協力にて、一杯100円」と『遼山』『観無量』の2銘柄格安にて並ぶ。余、あまりの太っ腹ぶりに心中動揺す。一も二もなく、いぢ汚く飲み干すなり。甘露、甘露。千鳥足にて宿に戻りたりけるに、記憶無し。嗚呼。
四月廿七日 断酎
今日の標語=『日々是好酎』

四月廿六日 雲海
霧島
夜。余、家人作りたる湯豆腐を肴に『雲海』のロックを一献。まっこと以て美味。芳醇、深遠なる風味、超弩級のまさにあえて一筆書き加え候と申し述べさせし力量は、まさに非凡。人為的批評など天上の焼酎真理に比ぶるは、無意味なるを知るべかし。滔々たる味わいの奔流に身を預けるも、ふと背景音楽を欲したり。David Bowie『Ziggy Stardust』、Robert Wyatt「Shipbuilding」等聴くを得る。家人突如として宣う。「午後7時より、電波受信箱番組を視聴したき心持ちなり。背景音楽の音量少しく絞り給え」。しばし争論す。午後9時半。超銭湯に出向き、斎戒沐浴。風呂を出て、冷や奴肴に『霧島』ロックを体内に循環させし折、けんじ氏より電話を受く。「あ。あの・・・○た○ですけどもぉ・・・実は・・・」と毎度の調子なり。わーるどかっぷ、横浜での観戦券を手に入れた由、力強く語る。いと自慢げに咆吼せしが、余、玉蹴りに一切関心是なく、空振り。呵々大笑して対話終えたるに、少しく鼻水垂れるを見ゆ。湯冷めなりしカバ。
四月廿五日 雲海
伊佐錦
昼。余、小林編集長より一昨日実施したる歓迎宴会の御礼電脳郵便をば頂戴す。参加者ほか、某新聞社超美人記者にも転送したるに、某新聞社超美人記者宛便のみ、末尾に「昨今はまったき面談酒会是無く、御近況まっこと心配なり。一献如何か?」と末尾に付け加え送信す。毎度の如く音沙汰無し。これで七度目なり。かくも余はモテぬか。♪石が浮き 木の葉が沈む 世の中にぃ・・・。思わず説教の一節唸るも哀し。夜、日本画の骨法を画塾にて修得しおる家人に電話し、天神市中まで油式内燃機関四輪車にて迎えを願ふ。余、帰館の途上「宜しかりければ、西新『ホーマン』に立ち寄りて、味噌バラ串など一本如何か? いと美味たること、汝もよくよく承知のことであろふ」と問えば、家人「何事にもかこつけて焼酎喰らいたきその心中、先刻よりお見通しなり。夕餉の支度、館にてすでに終了したり。故に、居酒屋への立ち寄り一切御法度!」と宣えり。帰館後、『雲海』2杯、『伊佐錦』1杯、ロックで啜る。嗚呼。
四月廿四日 断酎

今日の標語=『僕は、タダの飲兵衛なんだから、ね。理屈なんて要らないの、ね。要らない。』

(『焼酎楽園』小林編集長談)

四月廿三日 宝山 綾紫
純黒
夜。雑誌『焼酎楽園』小林編集長、筑前に御降臨遊ばさる。博多駅裏に店構えたるフツーの串焼き屋にて、総勢12名の歓迎宴会をば催す。編集長曰く「焼酎を嗜むに理屈は要らず。ただ飲みただ喰らひただ騒ぐのみ。焼酎は頭で飲まず、体と心で飲むことこそ大事」と。余、筑前にてその美を競う焼酎愛好女史多数を宴席に招く。熟年の知性あふれたる編集長と隊長のみ、女史連にモテモテなり。余がウハウハと描きし思惑、大いに齟齬を来たし、まりりんbarにて自棄酒。午前3時、帰宅す。嗚呼。
四月廿二日 兼八
とっぱい
Gin Tonic
白波
iichiko
昼。豊後に向かう。旧知の事務所社長と共に業務に精励す。夕刻。社長曰く、我が事務所建物一階に一杯100円にて郷土の清酒・焼酎をば供する御店有りと。余、業務多忙につき早々に筑前に戻らざるを得ず。堅く固辞する。而して『兼八』も一杯100円と聞くに及び、早速其の御店へと繰り込む。聞けば大分県酒造組合の特別出店にて、豊後の焼酎全て揃いたるは、壮観。『兼八』『とっぱい』をガツガツと喰らふ。話弾みて、「近隣に楽団演奏可のBarあり。汝、電気六弦琴を爪弾くに立ち寄るも一興」と社長宣ふ。余、業務多忙につき早々に筑前に戻らざるを得ず。堅く固辞するも、久々の舞台上実演と聞くにつけ、心動揺す。嫌々ながらもBarに出向き、セミアコ手に取りて奏でるはMuddy Waters「Rolling Stone」。数十年ぶりの舞台、いささか緊張するも、流麗なるPlay店内に響きわたる。あにはからんや、店内の客、一向に耳を傾けず。ふと思い至り、時計を見るに、終電特急はすでに駅を発したり。時は午後11時前、次なる発車は午前3時55分なり。唖然とす。駅近隣の焼鳥屋にて暇潰さんと、2軒ハシゴするも焼け石に水。結果、豊後駅ホームにて野宿。嗚呼。
四月廿一日 雲海 朝。家人曰く、昨晩余は放歌高吟し電気六弦琴掻き鳴らし後、着替えも為さず寝具の上に大の字になりて、騒々しくもイビキかきしまま眠りに落ちたる由。甚だ五月蠅く眠れもせずと柳眉逆立てたり。まっこと申し訳無しと平伏すれども、取り付く島無きぞ悲しき。昼。久しく焼肉食べること能わざるに、夕餉に食したき心持ちになりて、肉を購いに外出す。夕刻。さてと肉焼き香り館内に満ち溢れたるに、やはり焼酎をば一献望む気持ち湧き出る。家人に乞い願ふも、一喝受く。重ねて三顧の礼を為す。『雲海』のロック、2杯啜る。嗚呼。
四月二十日 雲海 朝。久方ぶりに電気六弦琴をば持ち出し奏でる。御題曲はMagic Sam「All Of Your Love」、並びにOtis Rush「I Can't Quit You Baby 」なり。往時、天才と称された余の流麗なるFingeringテクニーク、未だ衰えず。キリっとSharpnessなフレージング、トロッとBluezieな余韻、某大手黒麹焼酎では無きにしもあらずが、天与のPlayいささかも色褪せること無し。ノリノリでしばし没頭す。家人じっと注視せる。余りの感動故かと思いたりしが、突如として曰く「汝、赤錆びた弦を爪弾くも良し。然れども本日、休日出勤と聞き及びたるに、何時まで呻きたるや?」。いそいそと出仕す。夜。家人、会議にて帰宅遅くなりたると伝言あり。余、「賃貸偏奇館」にて『雲海』を啜りつつ、総音量でPinetop Smith、Jackie Breston「Rocket 88」、Lightnin' Hopkins、Memphis Minnie、Billie Holliday、The 13 Floor Elevators、The Chocorate Watch Band、Nazz、Jimi Hendrix、The Crazy Cats、The Velvet Undergroundらを耳に嗜む。う。酔いちくれたりし。嗚呼。
四月十九日 断酎
今日の標語=『♪ザンス ザンス さいザンス
       あたしゃ あなたに
       アイ ブラ ユ〜』


四月十八日 霧島
黒霧島
さつま寿
雲海
夕刻、家人より簡易式携帯伝声機に連絡あり。日本画の骨法を修得せむと駅前の画塾に出向く由。余、是幸ひと「賃貸偏奇館」近所にて店を構えるフツーの焼鳥屋へと向かふ。過日goida君と一献傾けたる時の『霧島』維持瓶を所望す。残り少なくして、湯割り2杯で打ち止め。追加で『黒霧島』5合瓶を所望。さらに2杯飲みたるところで、余、はたと或る事実に気づきたりし。余、goida君への就職祝いの挨拶を為さざるに、極めて遺憾、申しわけなし。簡易式携帯伝声機にて呼出すこと3回、goida君来る。まぁまぁまぁと同君に湯割り杯を勧めたりけるに、すぐさま眼差し茫洋と成り果て、冥界を彷徨ふが如き様なり。あれこれと話尽きる事無く、維持瓶、瞬く間に三割を残すのみ。ではと、「賃貸偏奇館」へと向かふ。台帳管理人氏が発見普及せし『さつま寿』の湯割りを、余、館内にて手ずから点てる。goida君曰く「結構なお手前で(うぃっ)」。さらに眼が泳ぎたる様となりけるに、それを見て取りたる家人、今日は打ち止めと御沙汰。余、土産にと『雲海』一升瓶を麗々しく差し出したるが、同君イヤイヤと首肯せず。さればと『黒伊佐錦』一升瓶を差し出したれば、同君ウンウンと手に取り持ち帰りたりき。余、心持ち整えんと、『雲海』のロック一杯啜る。嗚呼。
四月十七日 雲海 夜。過日けんじ氏より頂戴したる『都の泉』をば、goida君にお裾分けせむと簡易式携帯伝声機にて連絡取る。余、毎夜家人と散歩するが日課。故に、散歩途中において待ち合わせ、goida君に手渡すこととす。久しく顔合わせ無きが故、就労後の同君に会うは御初なり。家人共々同君に少しく相貌細く締まりたる感を受く。余、「新規就労後はとかく気忙しきものなり。よって痩身になりたるも道理」と問えば、家人曰く「汝、何故に身体がかくも肥大するか? 己が頬、顎、腹をばとくと注視するが良し。心身に緊張欠けること無かりしか? 気を込め歩を進めるが肝要なり」と。余、返す言葉無し。「賃貸偏奇館」に戻りて、Hajime Hana & The Crazy Cats「Korya Shaku Datta」を拝聴しつつ、『雲海』をばロックにて5杯啜る。嗚呼。
四月十六日 霧島
雲海
昼。余が労働契約を締結せし御店の内にて、建築家諸先生の談話に耳を傾けたり。而して茶話会の薪水の労お取りいただきたる初見の某女性(にょしょう)あり。極々美麗にして結構価千金、眼奪われ胸中に細波立ちたる様、しばし幽冥郷に陶然と遊ぶが如し。余、話一切耳に入らず。只惜しむらくは、名入紙貰うこと能わず。痛恨なり。夕刻。御店の先輩某氏よりの誘い承り、フツーの居酒屋にて一献。『霧島』一杯300円、所望す。財布の中身いと怪しかりけるに、迷う事無し。居酒屋2軒ハシゴをば致し、帰宅す。「賃貸偏奇館」に戻りたるに、飲み足らざりし感慨、まさに瑞雲が如く急速に湧き起こりて、『雲海』をば手に取る。ロックで3杯飲み干す、旨し。途中記憶薄れ、入浴することも忘却の彼方に去りて高イビキ。嗚呼。
四月十五日 黒伊佐錦
都の泉三十?年物
朝から超多忙を極めたりき。先般薩摩潜入においては、休日を取りたる個人的行動故、仕事溜まり玉突きの如き状況を呈す。訪問記の作成もままならず。午後九時ひと息つきしが、余の窮状を見かねたる上司、机下より五合瓶をば取り出し焼酎を振る舞ふ。『黒伊佐錦』なり。元々残り少なかりしが、会社備品の大型グラスにてお湯割りちゃっかり2杯喰らふ。安堵す。深夜「賃貸偏奇館」に戻りて、過日薩摩にてけんじ氏より頂戴せしとうきび製『都の泉』をロックにて戴く。原料に由来したるか、至極玄妙なる刺激ありしが、三十有余年スヤスヤと眠りたる様、緩やかかつ深き味わい舌上に香り立ちて非凡なり。まさに芳醇とは是なるか。グラス眺めつつ、大手蔵、中小蔵、どちらにしろ「旨しものは旨し」と得心。とにもかくにも今日一日、お題目レトリックに疲れたり。嗚呼。
四月十四日 断酎
今日の標語=『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』

四月十三日 高遠
貴匠蔵
酔麦香
桜島
朝。昨夜の激飲の報いか、意識深き澱みの内にあり。余、意を決し姿勢を正し気力振り絞りて、本坊酒造「貴匠蔵」に向かふ。試飲場へと歩を進めたりしが、早速試飲の焼酎数多ありて、澱み一気に払拭さる。いそいそと試飲コップ手に取り、美女係員の制止耳に入らず、手前勝手にボトルを掴み、ガバガバと注ぎたるに、係員驚愕の呈を為す。余、『高遠』の芳醇なる高雅を極めし味わいに驚嘆す。然れども己のいぢ汚さ、まさに病膏肓。廣沢虎造師曰く「カバは死ななきゃ、治らない」。嗚呼。
四月十二日
天狗櫻
黒白波
金兵衛
都の泉三十?年物
白波三十?年物
影法師
朝五時半、余、「賃貸偏奇館」を出て二日市へと向かひ、隊長と合流す。薩摩潜入の始まりなり。大口市において大口酒造を見学。その後市内に移動せしが、時間少々余りたりき。余は暇つぶしにと銀玉打機に向かひて一時間ほど、七千円ほど浮浪所得を得たり。ぬぅあんたる僥倖。夕刻。大衆的名店「鷹」にて、Aptiva野郎、GEN、けんじ、にっしー、台帳管理人の各氏と一献傾ける。杯、留まることを知らず。一次会、二次会、三次会と杯を重ねたりけるに、〆はGEN、けんじ両氏とラーメンを啜る。時すでに午前三時を過ぎ、余は記憶、体力、朦朧の極みを迎えたり。嗚呼。
四月十一日 雲海
霧島
昼。干天の慈雨か、某新聞社超美人記者より電脳郵便来る。焼酎についての質問なり。早速懇切かつ丁寧に返信認め、末尾に「一献如何か?」と付け加え送信す。あにはからんや、まったく音沙汰無し。これで六度目なり。何故にモテぬか。浮世とはかくも諸行無常。
夜。「賃貸偏奇館」に帰りて『雲海』のロックを啜る。家人、余に問いかけて曰く「身体動かすこと無く、毎度の如く椅子に座りて般若湯啜り、見境もなく肴貪りたるは愚。汗流し心身の養生図ることも肝要なり。己が腹の頂を拝むことを識らずや。超銭湯に参りたく即刻用意為すべし」。裟宇奈なる風呂に籠もること隠忍実に1時間。烏乃行水を旨とす余は、まっこと脱水症状に陥りて、その身体、砂漠の如く焼酎を欲す。着替え退出後、食堂にて券突出カラクリ機より焼酎の引替券を購う。300円、『霧島』なり。入浴中の家人を待つこと1時間。体内に『霧島』急速に循環す。酔ってはならじと、肴も買い求め喰らう。うっぷ。元も子もなし。嗚呼。
四月十日 断酎
今日の標語=『一、飲兵衛はテゲテゲを旨とすべし』

四月九日 黒伊佐錦
雲海
昼。地下鉄駅構内にて美女と誉れ高き某OL情報誌美女編集長T嬢と奇遇にも出会いたりき。一献如何か?と問えば、多忙にて時間割くこと能わず!と宣えり。かくも余はモテぬか?人生まっこと不可解なり。夕刻、隊長より一献如何かと電話あり。極フツーの居酒屋にて黒伊佐錦を所望し杯を交わす。後刻、あげまき隊員も加わりて、盛り上がりたりき。余、人生の無情に世を儚み、自棄酒。いぢ汚くガブ飲みせしが、顰蹙を買ふこと大なり。「賃貸偏奇館」に帰宅せしところ、床上に2本の一升瓶鎮座す。余、家人に問う、是、何の故ありて床上に有りや?銘柄はいずこなるか? 家人答えて曰く、是、友人より再び寄贈されし『雲海』なり、家計火の車、業火に包まれし状況にありて、まっこと有り難きこと哉と。余、栓を抜きロックで一杯啜る。嗚呼。
四月八日 雲海 夜。「賃貸偏奇館」に戻りて『雲海』の栓をば抜き、氷挿入したる販促湯割りコップに注ぎ、しばし啜る。一日千秋、一升瓶の底を見ゆ。突如として余の簡易式携帯伝声機、呼出音響発したるに、すわ誰ぞと思えば『しょちくれバカ一代』当主けんじ隊員なり。「あ。あの・・・○た○ですけどもぉ・・・実は・・・」と何故か音声途切れ途切れに伝わりたるは常時のこと、しょちくれに陥りて呂律極めて妖しきところも常時のこと。而して、けんじ隊員、三十余年眠りたりし某日向焼酎銘柄を格安にて発見せしと云ふ。事ここに至りて、余、俄然覚醒す。けんじ隊員曰く、忘我の境地に至る味わいまさに驚嘆す、我如何にしてこの感慨を猛牛氏に伝ふべきかと。余、伝声機に向かい宮城礼拝の如き最敬礼を繰り返すも、外耳道に「ごっくん!」のシズル音のみ虚しく響きたりし。昨冬、人吉市中にての『極楽』遺恨、未だ納まることを知らず。Tony Tani「Saizansu Mambo」を聴きしばし心持ち整えて就寝す。嗚呼。
四月七日 断酎
今日の標語=『焼酎は、楽しく、美味しく』

四月六日 雲海 余、暁を覚えるに、昨夜大吟醸浴びるほど飲みたりし故か、脳中に鐘打ち鳴らしたるが如き大音響、木霊す。余の胸中に寒流満ちあふれ、言葉も無し。さりとて、夕日拝む刻を迎えたれば、また焼酎が恋しく想はれるのも、因果。古人曰く「♪了解すれども、停止ならず。須意 須意 須宇陀羅 陀陀 須羅須羅 須意須意須意」。今宵は異な銘柄をと、過日秋月で買い求めたる『笑酎』をば開かんとすれば、家人宣えり。「汝、数多の瓶開きて、床上に並べるは愚なり。『大般若経』の虫干しにあらず。ひとつひとつを慈しみ飲み干し感謝を捧げ奉ることこそ、焼酎仏道の要諦なり。汝、未だ道を識らざるが悲しき」と。余、応じて曰く「汝、罪無きか?無きと想へば、石持て打つが良し」。応報の果として、『雲海』のロック5杯としばし憩ふ。感嘆の味なり。旨し。嗚呼。
四月五日 大吟醸酒各種
雲海
夜。余は、隊長、あげまき隊員、かき隊員と連れ立ちて、『佐賀県の新酒を楽しむ会』なる清酒の催事に出向きたりし。会場は「ホテルオークラ」なり。焼酎探検隊が大吟醸酒を飲むとは、まっこと桜の狂い咲きもかくやの椿事。会費は?と受付に立ちたる至極美麗なる女性係員に問わば、4000円と答えたり。余は女性係員へにこやかな微笑みを以て払いたるが、財布も桜花の如し。ぱっと咲きてぱっと散るとは、無情の風。モト取らぬとは一生の損損と、大吟醸酒をガブ飲みす。然れども18蔵一堂に揃いたる故に、凡てを飲むこと能わず。一刻過ぎ去りて、余の眼、呂律、ようよう妖しくなりけるに、酒味わうことをば忘れ、奇遇にも会場にて知己を得たるモデル兼ライターの某美人女史に抱きつきたると云ふ。余、記憶一切無かりしカバ。千鳥足にて「賃貸偏奇館」に帰りたりしが、さらに『雲海』を2杯。
猛牛の 羞恥心を 人問わば 朝屁に臭う ニラ餃子かな。嗚呼。
四月四日 雲海
缶チューハイ
昨日、昼。余は、某新聞社超美人記者に「一献如何か?」と電脳郵便を認める。返事来ず、徒手空拳。これで五度目なり。何故に余はモテぬか?人生まっこと不可解なり。夜、「賃貸偏奇館」に帰りて『雲海』を飲む。ふと家人を見やれば、昨今電波受信箱にて宣伝中の缶チューハイを啜りおる。これは異なものと、所望す。一口、瞠目すべき味なり。孤高の味わいは濃き憂愁を湛えつつ、然れども口中より食道を経由しての飲み下し易きは秀逸、とは申せ妥協を知らぬ超越的な美味は幽冥界を彷徨うかの如き感慨を与うるもの哉。飲み下し、言を失う。古人曰く「天は、焼酎の上に焼酎を造らず、焼酎の下に焼酎を造らず」。焼酎に上下貴賤の区別無し。焼酎と対峙するは、まさしく評言の無意味さ、人為の拙さを識ることと覚えたり。評価するは愚、ただ虚心に焼酎に向かうことこそ、肝要なり。高邁なる思索巡らしつつ、一升瓶、四割ほど飲めり。嗚呼。
四月三日 雲海 昼、隊長来る。曰く、寿福絹子大姉様に過日の歓迎会の件につき御礼状を認め、文面に俳句一句添え送りたる所、返信来りて絹子大姉様痛く感謝されたる由。また筑前に立ち寄りし際はよろしくとの追伸あり。大姉様、まっこと心暖かき麗人なり。余は、いざ事に当たりたる時は、隊長は大姉様を、余は御令嬢をば御接待仕れば、世代間問題の発生を見ず安寧秩序の維持に役立つことこの上なし!と言上げすれば、隊長にわかに表情かき曇り、しばし争論。夜、頭上のコブを氷で冷やしつつ、『雲海』。「賃貸偏奇館」近所に店構えたる極大衆的超市場『マルキョウ』にて購いたる「広告の品・塩鯖切り身、248円」を肴に、一升瓶の三割ほど飲めり。嗚呼。
四月二日 雲海 昨夜、泥酔したる余は家人に絡みたると云ふ。依って家中険悪たるムードにて、必死に詫び許しを請い願い平身低頭す。夕刻、新天町と云ふ商店街の往来にて、才色兼備と誉れも高き某地元雑誌美女副編集長S嬢と奇遇にも出会いたりき。一献如何か?と問えば、多忙にて時間割くこと能わず!と宣えり。何故に余はモテぬか?人生まっこと不可解なり。家に戻りて、『雲海』のロックを一杯、家人に遠慮して飲みたりき。嗚呼。
四月一日 霧の魔法 
伊佐錦
巷間にては「四月馬鹿」と謂われる日なり。毎日が四月馬鹿とこれまた巷間にて失笑の探検隊なれば、特に思い入れ深き日と言えり。夕刻より余が労働契約を結びたる会社にて、転入者の歓迎会が催される。『モルツ・プレミアム』『利助・純米大吟醸』『伊佐錦』『霧の魔法』等を飲み、乾き物をかっ喰らう。会費無し。全てタダ酒なり。まっこと幸福の日なり。千鳥足で帰宅するも、記憶無し。嗚呼。
三月三十一日 雲海 日中、甘木市秋月にて桜花を鑑賞す。筑後5蔵が競演せし「チャリティ100円試飲会」なる催事が同時開催されおるを見ゆ。100円で飲み放題とはまっこと以て奇貨。早速ビニルコップを100円にて購入し、焼酎をガブ飲みす。城趾などを歩き回りたる2時間後、酔い回り、気分スコブル悪し。宅に帰り、夜、酔い褪めたるを感ずるに、家人の友人より頂戴したる『雲海』を飲む。もうすぐ一升瓶の底も見えたりしが、更にもう一本、押入に鎮座す。千里の道も一杯からと古人宣えり。一本目飲み切り、別途一升瓶の封を切る。マラソンで申すならば、折り返し点を迎えたるランナーの心境の如し。嗚呼。
三月三十日 池の鶴 霧島 日向より帰郷せしgoida君と始めて会うなり。余の宅「賃貸偏奇館」近所にて店を構えるフツーの焼鳥屋にて一献交わす。薩摩國の台帳管理人氏によって「発見」されたという『寿』を製造されておる尾込商店さんの『池の鶴』、珍しくこの店にありて、フツーの焼鳥屋ながら殊の外goida君の気に入る処と成れり。『池の鶴』お湯割りで飲み干したる後、『霧島』5合瓶をキープす。ポットとお湯割りコップを求むるに、余はピッチ早く、いぢ汚く、ガブ飲みミルク珈琲もかくや?!の狂態を露わにせしが、goida君数杯にて紅顔の美青年と成り変わる。5合瓶、ほとんど余が飲めり。相済まぬ心持ちにて千鳥足。嗚呼。