【ある焼酎蔵の日々----はじめに】

2003.09.03 by 猛牛


■宮崎県のある蔵の焼酎造りを、時系列で追うてみる。

わてもいろいろな蔵にお邪魔して現場を拝見させてもらいました。それは麹造りの最中の良い意味で殺気だった朝の刹那であったり、また造りが一段落した蔵内の静かな午後であったり・・・。

しかし、わてはあくまでも来訪者。眼前に出来たのは、蔵元さんの醸造年度においてほんの数時間に過ぎず、日々続いていく蔵の歳時記のちょっとした一断面に過ぎません。

そこで、原料の収穫から、仕込み、蒸留、貯蔵、瓶詰め、出荷までの日々の移ろいを、なんとか時系列で見ることが出来ないかと、これまで考えていました。この一年、実体験主義というか現場主義に比重を置いているわてではありますが、そうそう蔵にお邪魔するわけにも参らず、泊まり込むことも叶わず。もどかしく思っていたところです。

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さて。その意を叶えるべく、今回から宮崎県田野町にある当サイトお馴染みの蔵元「渡邊酒造場」さんにご協力を仰いで、同場での芋焼酎醸造の流れを月ごとに綴ってゆく『萬年歳時記』を始めることとしました。

同場は原料芋の栽培から最終的な商品化までを自前でトータルに行っており、一カ所で時系列的に焼酎造りのプロセスを概観するには、最適な蔵と言えるでしょうか。

なお、わて自身も含めて現場での実体験ができない分、同場の渡邊幸一朗専務に各月のトピックスについてコメントをいただき、当事者の肉声で現場のリアリティを少しでもお伝えできたらと願っています。

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長月、神無月、霜月、師走、睦月、如月、弥生、卯月・・・

月折々の作業工程を追う『萬年歳時記』は、渡邊酒造場で原料収穫や仕込みが始まる長月(9月)から、まず幕を開けます。

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※二代目の渡邉一男氏はすでに逝去されておりますが、本コンテンツではあえて作成当時のままとさせていただいております。心より御冥福をお祈り致します。


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