萬年・日めくり
2003.05.25 by 猛牛

■「東京ドドンパ娘」を聴きながら・・・。

♪好きになったら 離れられない
 それは初めての人
 ふるえちゃうけど やっぱりまいってる
 それは初めてのキス 甘いキス

 夜をこがして 胸をこがして
 はじけるリズム
 ドドンパ ドドンパ ドドンパが
 私の胸に 消すに消せない火をつけた  (「東京ドドンパ娘」渡辺マリ 1961)

「東京ドドンパ娘」、まったく完全無欠の傑作である。

歌詞のキャッチーさ、曲と和製リズム「ドドンパ」のノリの良さ、バックの演奏の確かさ、東京キューバン・ボーイズ所属だったという渡辺マリの味のあるヴォイス・・・。

そしてなによりも、高度経済成長期の昭和日本をドッカーン!と甦らせる、脳天気なほどのトータル的楽天さがイイ

最近、またこれがどーしても聴きたくてCDを買った。家人に嫌な顔をされながらも毎日かけまくっている(──;

さて、これを耳に流し込みながら、あの“昭和中期”に思いを馳せていたら、ふとあるアイテムを思いだした。先日、唐津の鳴滝酒造さんにお邪魔した際に、『萬年』渡辺幸一朗専務からバッグと共に頂戴した、あるブツ。

それは、平成の御代となっては、ぬぅあんともレトロな存在となった「日めくり」である。

2003年版
渡邊酒造場銘日めくり
■いまどき(@_@;)・・・だからこそ貴重な作品。

これまた、「東京ドドンパ娘」と同様に、完全無欠の素晴らしい傑作だっ!

わてもガキの頃は、正月前になると酒や食料品の店から粗品として日めくりが提供されていたのはよく覚えている。とはいえ、それも「東京ドドンパ娘」発売から10年経った時節までだったか・・・。

しかしながら正直なところ、いまどき日めくりを名入れで作って顧客に提供しているところがあるとは、まったく想像がつかなかった。

現在でもこういう日めくりを年末になるとお得意様に渡しているところが、宮崎県田野町という田園地帯と地焼酎蔵「渡邊酒造場」との関係性を、とても感じさせてくれる気がする。極めて、民俗の匂いがプンプンと漂ってくるわけである。

「民俗」という用語を使ったが、日めくりは昭和以前からあったろうし、そして現在でも需要がないとは言えない。この2003年版の『萬年・日めくり』の存在そのものが、今でも“地域で生きている”ことを如実に示している。

さて。“宮崎県田野町という田園地帯と地焼酎蔵「渡邊酒造場」との関係性”の中身ぬぅあのだが・・・。

同蔵の地元での需要者の中心がこれまでの古い「馴染み」ユーザーであり、その層が現在高齢化していることを、以前渡邊幸一朗専務から伺ったことがある。

以前ご紹介した「萬年・美人暦」と同じく、これも極めて古式床しい作りとなっており、どのような層を対象に作られ粗品として贈呈されているかは、一目瞭然。

この日めくりは、渡邊酒造場と地元・田野町の愛飲者との密着性がいかに深いかを表しており、まさに“地焼酎蔵”であることの証左だと言えると思ふ。

わては、ビール会社のポスターよろしく、

“水着からこぼれ落ちんばかりの胸部および臀部の肉圧が扇情的吸引力を発散させる豊満な肢体に弾け飛んだ波の飛沫がムンムンとした小麦色にほんわかと色づいた皮膚上でギラギラと太陽光を照り返し若干開き気味の美脚の股間からまさに怒濤の如く網膜に押し寄せる葛飾のバッタを見てしまった午後六時半(ごくっ)・・・へい、生ビールいっちょっ!”

ぬぅあんてビジュアルのカレンダーはイヤンである。わて個人としてはこのような伝統的な意匠がタマランですにゃ。ん〜〜〜〜ん。

初日の出、富士山、大黒様のカラフルなお姿、めくりの表紙に舞う比翼の鶴などなど・・・。

古き良き日本、敗戦後から現在までの間に失われてしまった美風、効率性・経済性を優先するあまり精神の確固たる基準点を喪失した平成ニッポン人への警鐘ともなりうる日めくり、とわては称揚しまくりたい逸品である。

■ああ、古俗たゆたふ“焼酎ドドンパ宮崎”よ!

宮崎焼酎は、それこそあの石原けんじ大佐の奮闘努力の甲斐もあり、この網上でも大きな注目を集めてきた。しかしながら、まだまだ全国的に“大メジャー”という存在ではないと申し上げて過言ではないだらふ。

しかし。であるが故に、焼酎を取り巻くいろんな意味での“古俗”が色濃く現在に残るエリアだという感じがする。宮崎県には、当サイトがらみではこれまで2回しかお邪魔したことがないが、文字どおり地焼酎蔵と言えるような小さな蔵元さんを中心に実見させていただいて、特にそのような印象が深ひ。

この「日めくり」を眺めていると、そういふ思ひにグッと捕らわれる。

◇   ◇   ◇

最近、巷では昭和30〜40年代風の町造りが観光客の目を惹いて成功した自治体がテレビに取り上げられたりするのをよく見かける。そこには「古いモノであるからこそ新しい」という逆説が横たわっているようだ。

『東京ドドンパ娘』が、発売から42年経った2003年の現在でも、わてを虜にしてしまうように・・・。この『萬年・日めくり』も、地元の高齢化したお馴染みさんだけでなく、都市圏のより若い人々にドドンと受け入れられる日も近ひ・・・・・・かも知れない

ああ「焼酎ドドンパ宮崎」よ、永遠なれ!


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