2004.11.14 by 牛田一冬彦

 先月末より弐日間、帝都の某大學生弐名が宮崎県田野町の渡邊酒造場でスクーリングを行つた。

彼ら弐人の感想・意見を読むと、學校でのシミュレーションとは違ひ、例えるなら、バーチャルな世界から一気にリアルタイムで焼酎藏でのタスクをオペレーティングする現場に立つた者のインプレッションを赤裸々にアピールするものとして、壱ドリンカーである筆者にとり極めてアーカイブとしてのヴァリューが高いものと受け止められた。

 なぜなら筆者はまつたく藏でのタスクをこなしたことがなく、あくまでも一時的なオブザーバーとしてそれらを眺めていただけだからである。

 幸ひにも彼ら弐人が生来持つていたヒューマニティが、ポジティブなスタンスをもたらし、ひとつひとつのタスクにもインセンティブを受けていたことが、藏元の彼らに対する言葉からも伺える。

 藏の繁忙期にあたつて、期せずして彼らはタスクフォースとしてバックアップを行ふこととなり、藏からも厚く感謝された。このコラボレーションを通じて、作業のみならずプライベートな側面でも藏とのパートナーシップを確立し得たことは、産學のボーダレスな交流がもたらす成果として注目される。

 今回のエピソードは、今後の焼酎界のポテンシャルを高め、若年世代のエンパワーメントをより円滑に進める焼酎造りの人財的インフラ整備の在り方として、ひとつのフレームワークとして認識することが可能であり、かつまた長年培われた技・術を伝承する意味でもビジョンを提示したものとマクロ的に言えまひか。

 これら醸造関係者のムーブメントが活発化する中、筆者ら壱ドリンカーのアイデンティティが今後問われることとならふ。特に、I原Kんじ大佐は、藏からも芋畑での草取りなどを主体としたワークショップへの参加を熱望されており、アグリカルチャー的タスクのコアとしてイニシアチブを取つてもらいたいとの意見も聞く。実現すれば、焼酎愛好都市生活者の焼酎・農業コミュニティ参入のケーススタディとして注目されるものとなることは必至であらふ。

 筆者はここに、大佐のワークショップ参加をコミュニケとして採択する動議を提出したひ。ただし大佐がタスクを忌避する場合は、エンフォースメント強化の体制づくりを藏と協議することもそのグランドデザインに盛り込んでおる。

 さて、今後のトレンドとして製販消相互のログインがさらに進展することは疑ひを得ず、壱ドリンカーのモラルハザードがさらに進行する事態も懸念され、より一層のセルフ・モニタリングが重要となることはまず間違いなひポイントだ。

 以上、「国立国語研究所・“外来語”委員会 第2回最終報告」を援用した焼酎現状認識のサマリーとして、読者諸兄のご笑覧を賜る次第である。


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