2001.03.23 by 猛牛

以前、東京のめーで隊員にご寄贈いただいた『華の酎』という福島県会津若松の粕取焼酎があって、これは地元で女性が美容と暑気払いのために砂糖を入れて飲んでいたという話を聞いて「ほぉ〜」っと思ったものだった。

そういう飲み方もあるんだなぁ、と。

さて、先日の合評会で栃木から参加された三立銀杏隊員が、焼酎二本を手みやげに持参してくれた。ひとつは薩摩酒造さんの福島県の工場で造られている米焼酎『金花咲く』、そして同県の日本酒『栄川』の粕取焼酎『秘酎』

当日は、隊長からも九州北部の某蔵元さんが近日発売を予定している吟醸粕取焼酎(従ってまだ名前がない)を差し入れてくれるなど、合評会後は粕取談義で盛り上がったのだった。それにしても、よ〜飲むわなぁ(自爆)。

『秘酎』にしろ未発売吟醸粕取にしろ、これまで飲んだ粕取焼酎から比べると飲みやすく、「これならイケル!」という話になったんであります。独特の匂い・味ですけんねぇ、粕取ちゅーと。

◇   ◇   ◇

というわけで、昨日。『サラブレッド』『自然麦』『秘酎』を袋に突っ込んで、わての家の近所にある居酒屋『○○八』の暖簾をくぐったんですにゃ。

合評会に登場した焼酎などを『○○八』の大将やママ、若大将に飲んで貰って、料飲店のプロとしての反応を知りたい、というのが目的。なにも他の隊員諸氏に黙って余り酒を持って帰って家で飲もう・・・ぬぅあんてケチな了見はこれっぽっちも無い。これ焼酎道探求のためっす。

さて、驚いたのが、ママが『秘酎』を飲んで、
「懐かしい味やねぇ〜(*^^*)」
と言われたこと。『秘酎』は新しい味かなと思っていたのだが、粕取の原型に近いのだろうか・・・。

聞けば、ママの故郷は大分県日田市、かつて天領として栄えた街である。日田市は林業が基幹産業の街で、ママの実家は市街から離れた山深い場所にあったとか。日田市は名水の里でもあり、日本酒の地場メーカーはもちろん、ニッカやサッポロも工場を設けている。

猛牛:「日田ち言やぁ、日本酒ち感じですけんど、焼酎も飲まれよったとですかい?」
ママ:「小さい頃は、粕取焼酎を砂糖を入れて飲みよったったいね」
猛牛:「おろ? 砂糖ば入れて飲むんは会津若松だけかと思うちょったら、そげんですたい」
ママ:「男ん人は日本酒飲むんが多かったろうけど、女の人は砂糖入れて飲むんが多かったねぇ。・・・それにしても懐かしい味やねぇ、これ(*^0^*)」

ん〜〜〜ん。日田市でもかつて粕取焼酎に砂糖を入れて飲んでいたとの情報は初耳だった。やはり日本酒が強い地盤では、副産物である粕取焼酎が女性に飲まれるという図式があるのだろうか。

わても大分に4年居たのだが、日田での粕取の存在にはまったく気づかなかった。しかしママがご幼少の頃と言えば、敗戦後からしばらくの時期である。わてが居た時分には、すでに粕取を飲む習慣が消失していたのかもしれない。

いまでは麦焼酎の牙城としてのイメージが強い大分県。しかし粕取焼酎がかつて県北の地・日田で愛飲されていたとは・・・。今後探求せねばならない課題がひとつ浮上してきた。

◇   ◇   ◇

さて、店の奧で『秘酎』をちびりちびりと飲っていた大将だったが、
「うん。これは旨いねぇ・・・・・・・もう一杯くれ」(爆)

かつてはビール・日本酒・焼酎・洋酒なんでもござれの大酒飲みだったという大将。

そのために体を壊して最近は酒も控え気味と話してくれたが、『秘酎』はとても気に入られたみたいだった。『秘酎』で顔を赤らめながら刺身を造られていたその姿に、酒と料理におのが人生を捧げた男の哀愁が漂っていた。

ちゅーわけで、『秘酎』を置き土産に『○○八』を千鳥足で後にした猛牛でありました。日々是好日。


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