『酔の会』2003年12月の句会 選句一覧 お題「冬」
投句者
水蘭
酔すー
草舟
酔乱
酔心
酔狂
酊乱
乱幸
乱風
合計
酔すー 柩の重さこの俺でも涙。平和とは                   2
「もうすぐに死ぬから松に」私の露悪さ                   
2
酒ぬけて心地良いほど白い息                  
6
草舟 妻の足炬燵の中に冬将軍                   4
遠い冬ミカンと共に思い出す                   2
先ずビール冬でも変えぬ常套句                   1
酔乱 寒風に大根かざして冬じたく                   4
ひかえめにここに咲いたと冬の蘭                   4
冬の朝思いを遂げて泉岳寺                   1
酔心 焼酎の仕込み蔵子ら冬熱し                   3
冬蔵に湯気立ち上る若獅子ら                   2
小走りの人の歩みに冬を見る                   5
酔狂 ウハウハと大佐転んだ冬の道                   3
冷え冷えと家人の視線酔った冬                   1
午前様扉閉じられ冬仕度                   3
酊乱 凍てついた夜空彩る冬星座                   2
冬枯れの時間が止まる氷滝                   3
冬将軍暖冬軍に押され気味                   2
乱幸 櫂棒を持つ手凍える冬の朝                   5
冬場だけ大佐のボディーがウラヤマシ                   2
芋っ子を蔵元ヅラで歓迎す                          4
乱風 澄み渡り星も煌く冬の夜
                    4
つらら折り口に含んだ15の冬                    0
お湯割りと坂本冬美沁みる晩                    2
■堤 水蘭先生が選んだ!-----今月の正統派『誉められ組』
特選句 :焼酎の仕込み蔵子ら冬熱し  酔心

秀 句 :酒ぬけて心地良いほど白い息
 酔すー
秀 句 :寒風に大根かざして冬じたく
  酔乱
春が待ち遠しい今日この頃です。
すこし時間が空きましたが、特選句・秀句を発表します。

特選は酔心さんの「焼酎の〜」。一番良かった点は、「冬熱し」という
言葉の使い方です。匠の世界に打ち込んでいる背中に、
読み手の心も熱くなる感じがします。また、寒い中に立ち上る湯気も
見えてくるという冬ならではの風景がよく出ていました。

秀句一句目は「酒ぬけて〜」です。これは、「酒」の温かさが抜け、
「白い息」のもつ寒さへの変化の対比が描かれていた点が良かったです。
「白い息」のすがすがしさと、ぴんと張りつめた冬の神秘的な感が
あいまって美しい句になっています。
ただ、お題の「冬」の文字が入っていないのが残念でした。

秀句もう一句は、「寒風に〜」です。秋から寒い冬の季節へ向う
少し力の入った心構えが、「大根をかざして」という行為に表れています。
深く詠むと、厳しい世界に向う意気込み、決心といったものも感じ取れます。

そして、今月の昇級者は・・・
酔心さん(竹→松)です。初の”松”がでました。
おめでとうございます!

■事務局が選んだ(@_@;)-----今月の異端派『勝手に句じって!』
冬場だけ大佐のボディーがウラヤマシ   乱幸
芋っ子を蔵元ヅラで歓迎す 
        乱幸

柩の重さこの俺でも涙。平和とは   酔すー

最初の2句は、異端派の常連である乱幸さんの某大佐ネタ。まずは、細身長身の作者が、鰐塚山の寒風吹きすさぶ宮崎県田野町名物・冬の風物詩「大根やぐら」を前にして、某大佐の肉厚なボディへの羨望の情を披瀝した、旅情溢れる作品。二句目は、作者の蔵を訪れた遠来の焼酎美女連を前にした某大佐の得意満面な表情が脳裏に浮かぶ秀句。異端句の題材としては極めてプライベートなレベルにはあるが、楽しめる人には楽しめるというところが、潔い。

三句目は、異端派の巨匠、句会の暴れん坊・酔すーさんの作。急転直下しているこのご時世、事務局が蛇足を書き加えることはあるまひ。

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