『酔の会』2003年11月の句会 選句一覧 お題「夜」
投句者
水蘭
草舟
乱幸
酔狂
酔すー
酔乱
乱風
酊乱
合計
草舟 会議終え先の見えない道夜長                 3
夜が明けてふくら雀の米屋前                 
4 
夜が更けて気付く季節か街の秋                
3 
乱幸 昼と夜君はどちらが好きですか?                 2
今日もまた夜のニシタチ徘徊す                 1
Mが屋で夜な夜な飲んで肥ゆる君                 1
酔狂 焼酎の湯気で和らぐ夜の壁                 6
佐嘉の夜や狭山田女恋し酎飲まず                 1
狭山田女の澄ました顔にホの夜かな                 2
酔すー 夜があける昨夜の酒が濁ってる                 2
残業で君を待たせた寒い夜                 5
記憶なく交番にいた宴の夜                 4
酔乱 語らずも君生まれしの一三夜                 2
参道に煌く灯かり聖夜かな                 5
夜廻りや親父出しても火事出すな                 2
乱風 月明りだけが頼りの島の夜                 3
会社行く朝より酔える夜が好き                 2
波砕け闇夜に光る夜光虫                 4
酊乱 夕焼けを夜の帳(とばり)で覆う秋                 4
墨汁を溢したような夜の海                 5
オリオンも輝きを増す夜空かな                        6
■堤 水蘭先生・御講評
今月もいい句が多かったですよ。
5・7・5のリズムも皆さんすっかりなじんできましたので、さらに上の段階に
ステップアップしましょう。
言葉の使い方はとても重要です。今回の秀句の「煌く」のように、
この1語で印象がかわることもあります。
これを「きらめく」と平仮名にする場合、「光る」と似た意味の言葉を使う場合
でも違いがでてきますので、次回からはいろいろな言葉を当てはめて、
推敲して考えるようにしてみましょう。
■堤 水蘭先生が選んだ!-----今月の正統派『誉められ組』
特選句 :夜が明けてふくら雀の米屋前  草舟

秀 句 :参道に煌く灯かり聖夜かな  酔乱
秀 句 :焼酎の湯気で和らぐ夜の壁
  酔狂
特選句は、朝の爽やかな感じと、雀のかわいらしさがとってもよくて、
ほのぼのした雰囲気がよかったです。
秀句の「参道に…」は時期的にもぴったりの句で、長く続く参道が
美しく煌いているようすが目に浮かびました。カップルで、親子で、
また友人同士で、などいろいろな人も見えてきます。
「焼酎の…」は、寒い季節の中でのあたたかさが、
壁が湯気で和らぐ、という風に表現されていたのが良かったです。
人と人との「和」というものも詠みとれました。

というわけで、昇格者発表です。
今回は、酔乱さん(梅→竹)です。
おめでとうございます!

来月のお題は「冬」です。いい句をつくりましょう!

■事務局が選んだ(@_@;)-----今月の異端派『勝手に句じって!』
今日もまた夜のニシタチ徘徊す   乱幸

だんだんとその数を減ずる異端派であるが、それについては当事務局の小生も反省の色が濃い。なぜなら、やはり美人宗匠・水蘭先生の心証をば気にするからであ〜〜る(だって好かれたいもぉ〜ん)。そういう下世話な意味では、異端派の減少は極めて江戸庶民情緒ただよふ「鳩連」句会らしい、といえなくもない。

さて。そういう潮流の中にあって、乱幸さんは、そんな事はいっさい気にせず、異端派に邁進されておられるところに敬服するのである。本作は焼酎句会宮崎会派の台風の目ともいうべきさる貴人を主題に詠まれている・・・のであらふ。上五の“今日もまた”に漂う諦観、「解っちゃいるけど、止められない」的なカルマから逃れられぬ人間存在の卑小さを見事に詠じた異端派の秀句といえよう。

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