2001.11.11 by 近松牛左衛門

錦着て カウンタの上の グラスかな

販促お湯割りコップの歴史の中でも、現地・薩摩において圧倒的シェアを誇る『伊佐錦』であるが故に、コップそのものも極めて大衆性を有している作品ではあると言えよう。

しかしながら、今回地元の協力者の方からご送付いただいた2点の新たな発掘品によって、大衆性ばかりか、多彩なバリアントを有していることが判明したのである。

■現行タイプに進化前の作品か?『小振りお湯割りコップ』の発見。

まず上記写真の左のタイプは以前ご紹介したもので、現行の販促催事などで一升瓶などを購入すると進呈される作品である。ちなみにスペックは下の通り。

●高さ=103ミリ、口径=56ミリ、高台部分の四角形の一片=40ミリ、容量=140cc

今回新たに発掘されたのは、右のタイプである。現行のタイプよりも小振りの大きさが注目される。同様にスペックは、

●高さ=95ミリ、口径=55ミリ、高台部分の四角形の一片=40ミリ、容量=120cc

となっており、容量では20ccと大きな差が出ている。この小振りサイズのグラスは現在ではほとんど見かけることができなくなっており、現行品に進化する前の状態を保存している想定され、販促コップ研究界では「貴重な発見」と話題が高まっている。

販促コップ・コレクターズアイテムとしての価値が高い、まさにマスト!と申しあげて過言ではない作品である。

■世紀の発掘! 新発見の『伊佐錦ロックグラス』(?)。

今回の発掘で注目されているもう一点の作品が、ロックグラスとおぼしき大振りの角形コップである。この作品、いままでの販促催事などでも見かけたことが無く、これも極めて希少、貴重と言える逸品であろう。

四角いとは言っても、真四角ではなく多少の手捻りを加えたかの如く、微妙な反りとアール、面の付けられた味わいのある出来映えを示している。

この度の発掘品は、本格焼酎販促コップの史的発展のプロセスを探る上で、大いなる足跡を残したと言えよう。まさにひとつひとつの発掘の丹念な積み重ねこそが、本格焼酎の大衆的歴史の真実を解明していく唯一の手だてなのである。


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