2001.09.26 by 猛牛

さて、昨日の昼下がり、仕事場で「あ・・・焼酎、飲みたかぁ・・・(T_T)」とふとため息をもらしていたその時、突然わての携帯型簡易式電話機がピーポー、ピーポーと鳴り始めた。モニターを見ると、ハマのうっちん隊員からである。ま、どーせ至急の話ではあるまいと想像はついていたのだが。

猛牛:もしもし、わしたい? どげんしたとな?
うっ:あんた、今日の朝日新聞の朝刊、見たじゃん?
猛牛:うんや。まだ見てない。なんが載っちょるとな?
うっ:『いいちこ』の広告なんだけどね。これがなかなか面白くてじゃん。
猛牛:ちょっと待っちゃりぃ・・・。おろ、いま手元に無かばい・・・。
うっ:いま出先じゃん。よかったら、会社に戻ってファクス、送ろうか?
猛牛:おぅ、頼むわ。で、どこがオモロかったとな?
うっ:コピーなんだけどね、じゃん(ニヤリ)・・・。
関東だけなのかな?
猛牛:わからんばってん・・・ちょっと探してみるわぁ

というわけで、後で調べるとわての会社にも朝日新聞の筑前版朝刊があったので、早速その広告を探してみた。

あった。掲載エリアは解らないが、多分全国的に展開しているのであろう。筑前地元紙にも同版で掲載されていた。さすが大会社である。お湯割りで焼酎が美味く飲める時節、本格焼酎の最需要期に突入する秋口でのタイミングで、この広告。

◇    ◇    ◇

コピーを一読。さすがに認知が行き渡った全国ブランド、焼酎とは大きく一言も書いていない。ロゴの上に極小の文字で入っているだけ。全国制覇を目論む『白岳しろ』は、球磨焼酎ならぬ“純米焼酎”という言葉がスローガン的に入っているが、『いいちこ』ならそういうステップは不要であろう。『いいちこ』は『いいちこ』なのだから。

ところで、最大の“ニヤリ”という部分は、
「ニオイではなく、爽やかな香り。クセではなく、澄んだ深み」
と商品特徴が端的に語られた箇所ではなかろうか。カタカナでの表記がミソである。

「匂いがなくては、癖がなくては、飲んだ気がしない(-"-)」というヘビーな本格焼酎ファンにとっては、「おぃおぃ(@_@;)」となるところだ。がしかし、これは好みの問題であって、コピーの内容の良否を問うているのではありませんばい。誤解無きよう。

ふと思ったのは、このコピーがもし数年前なら
「爽やかな香り。澄んだ深み」
だけで事足りていたのではないか、ということ。

また、元々そういうコピーで展開されていたとしても、現今の本格焼酎ブーム、特に芋焼酎の人気が高まっている状況では、最需要期を前にした牽制として、そこはかとなく危機感が現れているのではないかと感じてしまう訳ですにゃ。同じスタンスでも周辺環境が大きく変わったのでそう見えてしまうのだ。寒くなるこれからが、お湯割りがさらに美味しくいただける“芋本番”の時期でもありますしにゃ〜。

「焼酎は臭うし、癖がある」という固定概念でマズイと思われていた本格焼酎が、逆に蔵元それぞれのニオイとクセを愛でるという方向で人気を拡大している今、この否定形のアプローチがぬぅあんだか虚ろに響くのは、正直な印象である。

事実、別項で取り上げた様に、大手甲類焼酎メーカーも自社で製造したり、九州の焼酎メーカーと手を結んで“こだわりの本格焼酎”を市場に参入させている、そんなご時世なのだ。

◇    ◇    ◇

とは言っても、クセのある本格焼酎にいまだ“飲まず嫌い”の方が多いのは事実。効く広告であるとは思ふ。しかしながら、状況を知れば知るほど、逆説的に皮肉に感じてしまうのだが、皆様はいかがでしょうか?

・・・さてと、帰って『兼八』でも飲むかぁ。ミミミミミミミ(*-)


九州焼酎探検隊TOP