ハーブ漬け焼酎を飲んでみよーじゃぁないか
10月13日、昼。わての住みか「賃貸偏奇館」でじっとするのがイヤな家人が、なにやらモヤモヤした顔色を見せていた。室内でボケーーとするのは苦ではないわてだが、家人は逆。
「どっかドライブでもするね?」と誘い水を掛けたのはいいが、運転するのはわてではぬぅあい。家人である。毎度、助手席に鎮座させていただいて、出発である。いい気なもん。

行くアテは無かったが、とにかく西に向かおうと車を走らせた。

筑前西区を唐津方面に向かってしばらく、家人が急に前原市浦志公民館前の交差点を右に入った。

家人「ここに良いハーブ園があるって何かで読んだったい。ねぇ、ちょっと寄ってっていい?」

見ると脇に看板がある。『ハーブガーデン・プティール倶楽部・伊都國』。わては「へぇ〜」ってなもん。

“歩く煙突”なんて陰口叩かれてるくらいのヘビースモーカーのわて。ハーブの香りなんざ縁がない、なんち思っていたんでありますが。この店について回りを見回してみて、なんちゅーか、ほっとしましたにゃ。
季節柄、園内のハーブたちはちょいとお休み中って感じとはいえ、顔を近づけるとほんの〜り良か香りが漂ってきた。
着いた時刻はちょうど1時過ぎ。腹が減っちまった。ハーブ園から道はさんで隣にあるレストランに向かった。
面白い形をした建物の前は、文字どおり黄金色に頭を垂れた稲穂が刈り取りを待っている状態。

農業地帯である糸島半島の風情ってもんです。ぬぅあんとなくいい気分。

田園地帯のど真ん中に、ハーブ園とハーブを使ったイタリア料理のレストランがあるというこの場所。筑前市内から30分足らずの距離にある。ありがたい。

エントランスから中に入ると、園で栽培されたハーブから取られたオイルやお茶などが販売されていた。店内は木調の素朴で落ち着きのあるムード。ハーブ好きの家人はアレコレと目を遣っておりますにゃ。

わてはもう、腹減って香りを愛でる余裕は無ひ(@_@;)。「ああ、こちらじゃ、どげなもんば食べさせて貰えるっちゃろ(~Q~;)」。家人に付き合って棚を見ていたが、しんぼタマラン、そそくさと奧にあるレストランの席へと向かふ。北向きの窓にしつられられたカウンターに座った。

おお! こりゃ、エエ眺めばい!\(^0^)/

上記画像は、カウンターの大窓から見た稲穂の風景である。しかし10月13日当日はまだ手前の稲は刈られていなかった。全面、黄金色が溢れんばかりであった。

実は13日はデジカメを持参していなかった。これらの画像を撮影したのは一週間後の19日。この『プティール倶楽部』さんが供するイタリア料理、そして本題“ハーブ漬け焼酎”の旨さゆえに、家人と再度突撃することにしたのだった。


前置きが長くなったが、今回のお題である「ハーブ漬け焼酎」がどんなシチュエーションで供されるかをお知らせしたかったためである。
はじめメニューに見つけた時は「なんじゃ、こりゃ?(@_@;)」と思ったが、何事も体験。オーダーしてみた。飲んでみて、これは本当に美味いと思った!
メニューに記載されていたのは「タイム」と「バニラ」の2種類。ロック、水割りなど飲み方も選べる。

最初に飲んだのは「タイム」。言葉では表現しにくいばってん、得も言われぬ良か香りが口の中に広がる。

グラスの中にはタイムそのものも入って、若干色味が付いている。いや、これはまじにエエ味なんっす。

次はもう一方の「バニラ」。先週と同様の順番で飲んでみた。やはりバニラは甘さが先に立って、飽きが来やすい感じがする。
好みの問題ではあるが、わての口はタイムの方に軍配!だろうか。

どちらにしろ、単にエッセンスを入れてお茶、ならぬ焼酎を濁したわけではなく、ハーブ園で摘んだちゃんとしたハーブで“仕込んだ”のがミソだ。

焼酎好きにとって別次元の楽しみ方として面白いし、飲んでみて実際に美味いので、わては瞠目したんである。

さて、この「ハーブ漬け焼酎」について、同店の小島祐作氏にお話を伺ってみた。なにぶんお昼の繁忙時、邪魔してはならんので簡単に。
猛牛「この『ハーブ漬け焼酎』ですけど、使っている焼酎は何を?」
小島氏「これはですね、『天照』ですね」
猛牛「やっぱりあれですか、匂いがきつくないからですか?」
小島氏「そうです」
猛牛「『ハーブ漬け焼酎』と銘打たれてらっしゃいますばってん、漬け込みはどれくらいの期間されるとですか?」
小島氏「だいたい3週間から4週間ぐらい漬け込んで置くんです」
猛牛「なるほど。それでほのかに色が付いとーとですたい」

香りを活かすために、焼酎とハーブの組み合わせや分量を色々と試行錯誤されたのだろうが、そこまで伺う余裕が無ひ。

お昼時、次から次へと来店者がやってくる。小島氏も給仕やレジ打ちで忙しく、わてが「さらに・・・」と突っ込むのも失礼。とても残念だが、その辺りはまたの機会に伺ってみようと思った。
『プティール倶楽部』は、この「ハーブ漬け焼酎」も面白いが、パスタ、ピザ、カレーというイタリアン中心の食事もこれまた美味い!
13日に食ったのはビザ。ハーブと野菜、ハーブと鶏肉の2種類。極薄パリパリの生地で食感も抜群。もうツマミには最高ぬぅあんである。食には極めてウルサイ家人も納得の出来映え。一度食べる価値はある。
そして今回わてがオーダーしたのは、先週はすでに売り切れていたランチメニュー「美豚とアジアンハーブのエスニックどんぶり」、家人は「ビーフのハーブ入りハンバーグ」だ。

上左の「どんぶり」だが、魚醤の甘酸っぱさだろうか、美豚の軟らかい肉質とマッチしていい味に仕上がっている。「ハンバーグ」もハーブが効いてひと味違う旨さだ。家人もウンウンと頷くばかりであった。

続いて、食後の飲み物に登場したのは「チコリティー」

これもコーヒーに似た感じぬぅあんであるが、不思議な味で良かった。いままで体験したことがない風味でイケル。

価格はランチで980円と、質を考えれば極めてお手頃だと言えるだろう。観光地なんぞだと、取り立てて個性の無い料理で1000円なんて軽く超えるんだから。

というわけで、今回の「ハーブ漬け焼酎」再訪問、最後の〆はピザにしようかと思ったが・・・実はバニラを注文したのでアテが必要だったん
である。さすがに家人はもう満足したという。そこで、軽くデザートで「ハーブ漬け焼酎」をキュイッ!と飲み干すことにした。

頼んだのは「焼きプリン」。このメニューも先週わてらが来た時には売り切れていた。人気なんだろうねぇ。ちゅーわけで、さっそく食べてみる。

ねぇ、これ、美味しいわよ!

先にスプーンで口に運んだ家人が思わず声をあげた。

わては最初見たとき「チコリティー」をカラメルと勘違いして、ティーをプリンにぶっ掛けそうになってしまった(ありゃま)

このプリン、上面のカラメル部分が実はパリパリの薄氷状態で、スプーンで突っつくと“パシッ!パシッ!”とまさに正月初詣時の神社参道前の水たまりに張った薄氷を足で踏んづけ思わず衝撃が全身を走る・・・そげな驚きがある。

この薄氷カラメルは香ばしく甘いが、中身のプリンは味が控えめで、うまくバランスが取られている。しつこくなく嫌味が無ひ。料理にしてもハーブの香りを活かすためか、若干薄味に仕立てられているが、このプリンも心配りがとても細やかに施されている。

稲刈りを待つ秋日和の田園風景を眺めながら、繊細な甘さの「焼きプリン」をアテに、バニラ風味の「ハーブ漬け焼酎」をクイッ!クイッ!ク
イッ!とあおる、甘党焼酎飲兵衛、日曜昼下がりの至福。いやぁ〜、偶然だったけど、ほんといい店に出会った。いい料理を食った。そして美味い「ハーブ漬け焼酎」を飲んだ。満足したぁ〜。ここはひとつ、『プティール倶楽部』さんには、“ハーブ漬け焼酎教室”をぜひとも開講していただきたい。

わても今度漬けてみようっと。ハーブ好きの女性のみならず、男性にもお勧めですばい、「ハーブ漬け焼酎」は。色んな香りを楽しみながら、ゆったりとしたほろ酔い時間を過ごすには最適。まぁ、焼酎に堅いこと求めない人にはお勧めします。


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