2003.02.24 by 猛牛

■なにかと話題の、あの蔵元に突撃せよ!

2月20日。国分市における豪飲から一夜明けた早朝。ホテルのロビーに設置された高級テーブル&チェアに陣取ったF隊員とわては、すっぽりと空いた午前の時間をどう有意義に費やすか、について激論を闘わせていた。

昨年末、国分酒造協業組合さんを訪れて蔵見学の楽しさに開眼したFくん、時間が許すまでどこか蔵元さんを「覗いてみようじゃないっすかぁ! 牛さん」と来た。異論はないっす。

ちゅーわけで、二人の行く先は、最近なにかとメディアを騒がしている蔵元さんに突撃しようじゃぁないっすかと決定。“1万円焼酎”の高付加価値路線や、某大手洋酒メーカーとの提携で新聞紙面にその名が踊ったあの蔵元=濱田酒造株式会社さんに行ってみようと相成ったのでありまっす。

■観光伝承蔵の『焼酎蔵薩州濱田屋伝兵衛』に赴く。

濱田酒造さんの蔵は、近代的なラインの大工場と、昔ながらの甕仕込み木桶蒸留の伝承蔵とふたつある。さて、行くとなったが、思いつきバンザイ突撃のため詳細な場所を調べていない。とにかく串木野市に向かってみるかと、カーナビ頼りで進軍を開始した。

国分市内から1時間30分ほど、串木野市の海岸ベタにある西薩中核工業団地になんとか滑り込んだ。「たぶんこっちだと思うっすよ」というドライバーのFくん、さすがの勘で一発で到着したのだった。

2000年に稼働を開始したという工場は、とにかく凄いデカさ。伝承蔵のかけらも無ひ。そこで工場内に入ってみたら、掃除をしていた社員の方が居たので聞いてみた。1万円焼酎を生んだ古い蔵の方は、隣町の市来町だと言ふ。「あらま(^_^;)」。

また来た道を戻って・・・やっと見つけた。

というわけで、この『焼酎蔵薩州濱田屋伝兵衛』であるが、撮りそこなったが、建物の規模は結構大きく広いんである。

ここが濱田酒造さんの発祥の地で元々の蔵だったそうだが、都市計画による敷地の縮小が直接のきっかけで、先の大工場に主なラインを移動させたといふ。

その結果整備も出来たのだろう。赤を基調とした色彩の統一が美しい外観の構成に目が行く。

例えば、玄関から入ってすぐの売店と奧の蔵の間にある通路。

暖簾や幕にしても、イメージカラーの赤で色調を統一して、空間全体を引き締めているのが解りますにゃ〜。

観光蔵としていい出来だし、ホスピタリティとして悪くないと思った。

道すがらちょっと覗いてみるのに最適である。

イメージカラーと「∧に伝」の文字が入った幕は、いろんなポイントに下げられていて、通路の奧や中間のアクセントになっている。

たとえば上記左画像に見えるタンク群の奧にある壁のところや、右画像での手前にある貯蔵スペースと奧の仕込み甕・蒸留所を分かつ境界の出入り口に掛けられたりしている。とても計算されているのが解ります。

■甕仕込み・木桶蒸留蔵としての規模も大。

実際の蔵の部分を覗いてみる。

まず目に付いたのが貯蔵甕。数えたら11×7列で77基(だと思う)が設置されていた。古い造りの蔵としては、結構規模が大きいほうだと思ふ。

左下は仕込み蔵。こちらは数えなかったが、甕の数はやっぱり多い。

それにしても広くかつ大きい建屋だが、それについてはFくんが女性の係員の方に聞いてくれた。この建物は木造だが、地元の古い小学校の校舎を移築したものであるということだ。

以前、別の蔵元さんで聞いた話では「蔵を移築すると味がよくなる」と昔から言われているらしい。実際の味がどうか、当日午後に仕事が入っていたため飲んで確認できなかったのが残念であった。あ〜あ。

■ちょいと売店部分に侵入する。

なにか土産でも買って帰るか!と、売店部分に入ってみた。

和のムードを基本にした、なかなか洒落た店内。当蔵の主力である『兼重』『伝』が棚を飾っている。焼酎の他にも、いろんなグッズや食品が陳列販売されていた。

焼酎グッズ・フェチであるわての目を惹いたのが、下画像の右にある『伝兵衛前垂れ』。ぬぅあんと2800円! う〜〜〜う。

ちと手持ちが無いので、そのまた左にある薩摩焼の荒木陶芸さんの作品である無釉焼締のソラQを購入。500円也。

ほんと前垂れも土産品として棚に並ぶようになったんだなぁ〜と感慨深い。

◇   ◇   ◇

ちゅーところで、Fくんとの蔵元ミニ探訪記はお終い。

巨大な工場生産のラインと平行して、伝統的な仕込みの蔵を持つのは、鹿児島県内に何社かあるばってん。その中でも後発と言える濱田酒造さんは、先発社の良い部分を吸収してこの焼酎蔵に盛り込んでいるなと思いましたぁ。

いろんなスタンス、いろんな接点造りをやっている蔵元さんをまたひとつ知ることが出来た、有意義な午前のひとときでありましたっす。


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