2003.02.26 by 服部牛一

■どーーーーしてクラシック、だけなのか?(-"-)

先般、鹿児島を訪れた際に買おうと思った銘柄があった。田苑栗源酒造さんの『田苑・黒麹仕込み』である。実は昨年暮れに鹿児島を訪れたgoida隊員から、現地での飲み会でこれが登場し、美味かったという話を聞いていたからなのねん。

ところが、筑前ではまったく目にすることも出来ず、またわて自身が鹿児島出張時も道すがら酒屋を覗いたが見あたらない。んで、蔵元さんに問い合わせると蔵在庫ももうすでに無いちゅーではないかっ!(~Q~;)
というわけで、F隊員と酒屋を探してやっとこさ見つけた900ml。910円也を支払って入手したのであった。

とその時、瓶を裏返したら目に飛び込んで来たのが、「クラシック音楽仕込み」の文字。

今回、やけにこの文字が目に響いたんである。運命。

つまり・・・、

田苑栗源酒造さんの代名詞とでも言うべき「音楽振動熟成」。これはトランスデューサー(機械振動変換器)という機器を使って音楽振動を貯蔵酒に与え、その熟成を促進させるというもの。この常々気になっていた音楽振動熟成について、この裏書きを見て再燃した。

その音楽が、どーーーーしてクラシック、だけなのか?

ということである。これは理性ではなく、極めて心情的、嗜好的感慨なのである。

■わてがトランスデューサーを“指揮”したら???

My Shochuを造りたい、という願望は熱心な焼酎ファンの方々は持たれているであらふ。わてもそうである。

完全に自前造りは無理かも知れなひ。そこまでいかなくても、その中間形態として、原料の収穫を手伝って仕込んでもらった酒を手にするとか、大きな甕に自分の名札を掛けて廃線のトンネルや洞窟に貯蔵して貰うという企画は、確かにあるのはある。

しかし、音楽振動熟成の個人版は無い。わては音楽好きなので、わてが好きな音楽で熟成した焼酎が飲めないのかと、切実に思ったんでありんす。わてがトランスデューサーを“指揮”できないのだらふか?(爆)

例えば、小さい貯蔵タンクにトランスデューサーを付けて熟成させ、年間限定30組ぐらいの予約制で受け付けて貰えたらにゃ〜(T_T)。やはり音楽も焼酎も嗜好品、自分の好きな音楽を聴きながら、自分の好きな音楽で熟成した焼酎が飲めたら、こんなに幸せなことはなひ。

■ぜひぜひ、彼らの振動で一杯、くぃっ!と飲ってみたい・・・。

ちゅーわけで、わてがぜひとも音楽振動熟成に起用したいミュージシャンたちをイメージングしてみた。彼らの演奏で成熟した焼酎を、生きている間に飲んでみたいもんである。

■スーダラ仕込み:銘柄名『無責任』
最初はやはり、植木等主義的な焼酎をあおってみたいねぇ。トランスデューサーをクレージーキャッツ「スーダラ節」でコンダクトする。
チンドン屋の演奏をオーケストラでやったようだと称賛された萩原哲晶のあの名イントロが、水分分子集団に影響を与えて、無責任な熟成が加速されるであらふ。
そして「スーィ スーィ スーダラダッダ」のスィング感が、舌に滑らかな気楽さを与えてくれそうだ。
■ブギウギ仕込み:銘柄名『市丸』
和洋折衷、樽貯蔵ということを考えると、ここはひとつ服部良一先生がプロデュースの市丸姐さん『三味線ブギ』で、ちょいと粋にコンダクトしてみたい。
邦楽と黒人大衆音楽との絶妙なブレンドは、樽貯蔵物の熟成に最適。「♪ハローォ ベイビイ、シャシャリツ シャンシャン」という一節が、小股の切れ上がった味わいで喜ばせてくれそうだ。多重的な三味の音〆と豪壮なオーケストレーションがどう味に影響するか、あ、ちょいと楽しみ。
■さいざんす仕込み:銘柄名『家庭の事情』
コメディアンであり、また貴重な冗談音楽を遺しているトニー谷ならどうか? どうしてもコレでコンダクトしてみたいと思うのが宮城まり子とのデュエット「さいざんすマンボ」。ジャズコンの司会時代は相当に過激だったというトニーらしい辛口の味で成熟しそうだ。
とはいえ逆に、ざんす・ざんす・さいざんすであって、脳天気に「それでも貴方にアイ・ブラ・ユー」と媚薬効果のある味と香りを発散するかもしれない。
■騒音仕込み:銘柄名『牛心』
どうしても一枚だけ選べと言われたら、わてが最も敬愛するロック・ミュージシャンCaptain Beefheart「Bat Chain Puller」でコンダクトしますにゃ〜。
クラシック癒し主義者の家人が、この牛心隊長の音が流れ出すと別室に逃げるほど、一般的なクラシックとは対極にある音楽。だからこそ焼酎がどう熟成するのかを知ってみたい。
まろやかになるのか、刺々しくなるのか?。わてはノイジーなサウンドで癒される方だが、焼酎は如何に???

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