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■或る帰省先のレストランにて・・・。
「本当は日本酒が飲みたいんだけどね、 3日前の話なのだが、帰省先の田舎町にある「レストラン小沢」なる店で飲んでいたら、耳に飛び込んできた会話である。まっ昼間からカウンターで焼酎のロックを飲んでいたわての後ろで、4人掛けのテーブルで焼肉をしていた家族の、そう、年は50歳をゆうに越えた親父が“酎ハイ”を飲みながら他の3人に語った言葉なのだ。 ちなみにその「レストラン小沢」とは、お肉屋さんが経営している店で地区に2店舗あり、地元でも美味いと評判のレストランである。わてが行った店はその町のひなびた中心街にあり、店内は少々雑然としてはいるが、そこは元々お肉屋さん、味は極めていい。 店の女将はその肉屋の嫁で、美形なマスクとスレンダーなボデーがグッと来る年増。さらにアルバイトの若い子もこれまた肉感的で・・・ということにはまったくわき目もふらず、当日パチンコで大勝したわては、「百年の孤独」「骨董屋」「樫」「白岳しろ」等を次々にロックでストイックにかっかっかとあおっていたのだった。しかし、わての後ろのテーブルに陣取ったその家族の会話に、思わず探検隊の血が煮えたぎったのである(-"-)。 さて、わてがカウンターに陣取った時、その町の料飲店にしては珍しくいろんな焼酎が棚を飾っているのが目に入った。先の「百年の孤独」をはじめ地元の他店には置いてないものばかりである。 わてが博多弁丸出しで、焼酎の研究と称して「孤独」を注文したのだが、一杯1000円。アルバイトの子は「いいんですか?(^_^;)」と聞き返してきたが、財布に銭がうなる“一日成金”のわてにとっては屁でもない金額だった(-.-)y-゜゜゜ しかし。後ろのテーブルにいた少々頭が禿上がったその親父にとっては、そうではなかったようだ。
■“大濠公園”に住む親父にとっての「焼酎」とは・・・ わてが最初にオーダーした「孤独」のロックをさっさと空にし、アルバイトの子が目を白くさせていた頃、親父は店員を捕まえて自らのプロフィールをとーとー語っていた。 彼はわてが博多弁丸出しであることを意識したのかどうかわからぬが、自らも福岡に住んでいると語りだしたのである。 さて、その住まいとは大濠公園の近く。福岡市に在住していない方には今ひとつピンと来ないかも知れないが、つまりは“一等地にお住まい”と言いたいわけである。大濠公園近辺は環境もよく、しかも福岡の中心地・天神にも近い。家を買うにも相当のリッチさんでないとなかなか買えない。わてはその会話を聞きながら「ほほぉ〜〜(^0^;)」などと思っていたのだった。わては同じ市内といっても深南部、田圃に囲まれたど田舎に住んでいる(自爆) しかし冒頭に掲げた「本当は日本酒が飲みたいんだけどね、しょうがないから焼酎飲んでる(-.-)y-゜゜゜」という言葉を聞いたときに、「なんじゃ、こりゃ?(@_@;)」と思ったのだ。 大濠公園に邸宅を持つお大尽が「しょうがないから焼酎飲んでいる」だと? 実際、見栄を張って大濠公園近くに家を買ったはいいが、ローンで財布はやせ細り、本当は飲みたい日本酒を我慢して、大容量の甲類焼酎をサワーで飲んでいる・・・なんて彼の実生活が伺えぬわけではない。同情もしよう(爆)。 しかし、彼の言葉に遺憾なく表現されている“焼酎は貧乏人の酒”という既成概念が、わての怒りに火をつけたのである。 これは別稿でも書いた某惨鳥の『四四四郎』なる人物がしみじみと語ることも同一で、“貧乏だから飲みたい酒を控えいやいやながら焼酎を飲んでいる、また焼酎とはそんな酒である”という予断と偏見がまだまだ根強いことを実感させられた。 彼はなんと“悲しい酒”を飲むのだろう・・・。♪ひぃ〜とおりぃ〜 酒場ぁでぇ〜
■たとえ「百年、河清を待」っても・・・。 わてが傍目を気にせず本格焼酎をかっかっかと飲むのは、心底本格焼酎が美味くて安くて好きだからである。 しかし彼にとっては「酎ハイ」をオーダーするのも気になるのだろう。彼の前にはあえて高い焼酎ばかり飲みまくっている“一日成金”も居ることだし(爆)。言い訳めいた言葉を弄しながら酎ハイを飲む、彼の心中はいかばかりか・・・。 もし本格焼酎がかつての高級ウィスキー並の値段になったとき、彼は「本当は焼酎を飲みたいんだけどね、しょうがないから日本酒を飲んでいる」と言うのではないかと、私は睨んでいる。 「我々は一体何を飲んでいるのか?」・・・これは根元的問題である。 もともと焼酎に付与された既成概念、そのイメージを再度掻き立てるプロパガンダ。その向かい風の中で如何に本格焼酎の美味さに目覚めてもらうのか。たとえ、百年、河清を待ってもその機会づくりを行っていきたいと考えている。 さて翌日の昼、またパチンコで勝ったわては同じ店に足を運んだのであった。もちろん本格焼酎を研究するためである(ほんまかいな) というわけで、 「貧乏人の酒で、どこが悪い!(-"-)」 |
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