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晶子様 TALKS 『愛乃澤』 2004.07.20 by 晶子様命@猛牛 2005.02.24 再掲載 |
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--はじめまして。『九州焼酎芸能ニュース』という網上ローカル情報紙を営んでおります主筆と申します。今回より『愛乃澤』を醸造していらっしゃる相澤酒造さんで女性杜氏としてがんばっていらっしゃる相澤晶子様にいろいろとお話を伺ってまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 まずは、蔵の歴史ですが、ちょっとご説明いただけますでしょうか。 晶子様:はい。蔵の創業は徳川時代の末期で、年号ですと安政元年、1854年に遡ります。現在の場所、佐野市堀米町で、初代の喜助が酒造を始めました。最初の屋号は「吉田屋」です。そのまま、明治、大正、昭和と継承されてきました。 --なるほど。今年(2004年)でちょうど創業150年ですか。その節目の年に晶子様と出逢ったとは、これまた甘露ですにゃ〜、うんσ(*^^*) 晶子様:は?(@_@;)。で、創業100年目にあたる昭和29年、1954年の10月に、法人組織に変更したんです。代表取締役に相澤喜平が就きまして。その後、昭和51年の12月に相澤昭一が継ぎました。平成7年2月に相澤祥子(よしこ)が代表取締役に就任して、現在にいたってます。 --現在の社長はお母様ですか? 晶子様:はい、母です。父が健在の頃はバリバリの箱入り専業主婦だったんですね。ちなみに家庭科の先生の資格を持ってまして、古き良き時代の日本のお母さん、という感じです。尊敬する人は?ときかれたら、迷わず“はは”と答えます。 今もって頭が上がりませんねσ(*^^*) --わても「ウハウハな酒造美女は誰?」と聞かれたら、迷わず“晶子様!”と答えますね(~Q~;)。ところで、代々の蔵の代表者ですが。 晶子様:初代は相澤喜助ですが、詳しいこと没年はわかりません。二代目は相澤喜助で慶応3年11月に71歳で没してます。以下、三代目相澤喜助(明治11年7月歿45歳)、四代目相澤喜助(明治35年1月歿58歳)、五代目は最初に善助と名乗った相澤喜平(昭和26年3月歿73歳)、六代目は初め栄一と名乗った相澤喜平(昭和51年12月歿62歳)、そして七代目が父の相澤昭一(平成7年2月歿57歳)です。現在は母の祥子が七代目を継いで、平成7年2月に代表取締役となりました。 --代々受け継がれてきた晶子様の酒ですが、酒造りの特徴について教えて下さい。 晶子様:うちの蔵は、栃木県内でいちばん最初に純米酒醸造を手懸けた蔵なんです。初代喜助からの信条ですが、全ての商品について「真心を込めた手造りの酒」ということにこだわっています。 --はい。 晶子様:創業者の心は、当社のスローガンである『米を愛で、水を愛で、心で愛でる佐野銘酒』として現在も大切に受け継いでいます。 --晶子様の酒、その銘柄についてご紹介下さい。 晶子様:創業当初から“相生”を用いていたと聞きます。その後、“やま上正宗”を使っていたそうですが、現在では『愛乃澤』を看板にしています。主力は『愛乃澤』『愛乃澤純』、それに『旭城』『愛乃澤初日の出』『吟醸愛』『愛は夢元』『祝』などです。 --“愛サワサワと、愛乃澤”。晶子様への“吟醸愛”がわが胸中にほのかに細波立ち一転怒濤の如く熱く押し寄せては返す深海にたゆたふ静寂でありながらも激情を催す底流のような、本当に瞠目ないい名前だと思います。なんか絵が浮かんで来るとですよ(しみじみ)。で、味わいにはどんな特徴が? 晶子様:蔵内にある井戸から清冽な地下水を汲み上げて豊富に使っていますので、『愛乃澤』はとってもキレイで軽快な酒質が特徴なんです。料理の味を引き立てますので、食事と一緒に楽しんでいただけて、飲み飽きしないお酒だと思っています。 --さて。以前、熊本県人吉市で焼酎蔵を営んでいらっしゃる寿福絹子さんにお話を伺った際、女性杜氏ということで、なにかとご苦労や気苦労があったと伺っています。晶子様は杜氏として御実家の蔵に戻られましたが、心中期するものがあったとお察ししますが。 晶子様:ご承知の通り、永く女人禁制と言われた酒蔵ですが。21世紀、蔵の創業150周年を迎える新世代として、しかも栃木県初の女性杜氏として、伝統の酒造りを私が引継ぎました。色んな意味で、責任は重いと認識しています。いまはただ、酒造りにたずさわる一人の蔵人として、地元から全国へ、皆様から愛される佐野の酒を醸し続けたいと願っています。 |
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150年の伝統を背負って、3年前、晶子様は酒造りの最前線に立たれることとなった。次回からは、『愛乃澤』が醸される佐野の風土、そして晶子様御生誕から蔵に戻られるまでの歴史を追ってみたい。 | ||||||||||
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