2002.05.14 by 猛牛

■極少量100ml・・・“スロー”焼酎ライフの最適アイテム。

極少量であることの、現代的意義については前稿「吟松窯・豆千代香」で述べた。

そこで豆サイズの器と共に、とても気になっていたのが豆サイズのペット、つまり試飲用「100mlペットボトル」である。これはフィールド活動などで手配りされたり、酒販店で一升瓶購入時にくれたりと、販促時に提供される物だが、これがまた可愛いんである。

なにかとハイテンションなスノッブの世界とは対極的に、家計に五月蠅い家人の苛斂誅求を逃れつつ、ちびちびちびとスローな愛飲生活を楽しまれている一般大衆的焼酎愛好家諸兄に、とびきりお勧めアイテムの登場だっ。

100mlなぞその場で一口、「ごっくん!」のわてであるが、耐へ難きを耐へ忍び難きを忍び、封を切らずに集めた3アイテムが現在手元にある。

『天孫降臨』
神楽酒造株式会社
いも 25度
にしやん隊員が天神での街頭サンプリングで入手。宮崎県の蔵元と言えば、霧島さんや雲海さんが街頭販促には積極的な印象があるが、神楽さんもしっかりと展開されていた。

希少性ということでいけば、まさにマストアイテムと言えそうである。

『黒霧島』
霧島酒造株式会社
いも 25度
これはわてが直接ゲット。わてが住んでいる福岡市西部の地下鉄駅を出たところで、チラシと共に配付していた。

さすがに霧島さんである。天神だけでなく周辺部でもフィールド活動をされていたとは。配付時期は、ちょうど『黒白波』発売直後である。

同駅前には2軒のディス、1軒の酒屋、2軒の酒販部門付スーパーの計5軒もの店があるので、さすがに力を入れたと見た。

『黒白波』
薩摩酒造株式会社
いも 25度
これは鹿児島である方にいただいたもの。これは筑前でも見かけていない。まさに貴重品!!!

ディス屋では、五合パックで666円という価格大攻勢をかけた同品。『黒霧島』も同価格で対抗して、鍔迫り合いを見せてくれた。

100mlでも、パッケージデザインも含めて正面からのぶつかり合いである。

さて、この100mlペットが、今後重要なコレクターズアイテム化すると見込んでいるのは、下記の観点と、それから導き出される結果の予測からである。

1)大手蔵のような、財力を有している蔵でないと展開が困難=品種が少ない
2)数は多いが、ありきったりと思われてすぐ捨てられる=市中在庫が急激に減少する
3)スノッブは、ペットだと馬鹿にして集めない=そのまんまっす

つまりは、“反希少性の権化のようなアイテムであるが故に注目を集めない”からこそ「真の希少性が高まる」・・・というパラドキシカルな、いわく皮肉な状態を呈するとわては睨んでおるのだ。

■反語としての、豆サイズ。

というわけで、理屈はともかくとしても、この「100mlペット」、繰り返すがとても可愛いヤツなんである。豆千代香と並べてみると、また趣も格別。ミニなふたつが並べば、スローな焼酎ライフを実感して戴けることと思ふ。

ところで。

茶室の狭い躙り口から身体を屈めて中へと入れば、そこは一期一会の別境地、上下貴賤の差別無く、茶を喫する精神だけがそこに在る、という。茶室の一見狭苦しく矮小でいながら、しかも質素な空間とは、なんに対してのアンチテーゼだったのかにゃぁ〜。

この豆コンビを見ていると、わては、焼酎喧噪の反語的ミニアチュアに思えるのである。


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