2003.11.16 by 猛牛 一部敬称略

■久しぶりに、壱岐から原田さんがやって来た!

壱岐焼酎協業組合の若き杜氏・原田知征さんが、久しぶりに筑前にいらっしゃった。

わてがお会いするのは、今年6月に開催された横浜焼酎委員会イベント以来である。ほんと時間の経つのは早いもんだぁ〜。

多忙を極める仕込みの合間をぬっての今回の筑前来訪は、“青年の主張”に参加し意見を披瀝するためにいらしたという。事前に連絡を貰ったわてだが・・・、

猛牛「ほぉ〜、青年の主張ですか。で、放送はいつ? 正月の15日ですかい?」
原田「はぁ? 放送ぉ???(@_@;)」
猛牛「テレビに出られるとでしょ? あの正月にあってる・・・そのNHKの?」
原田「エヌ・エチ・ケイ???(@_@;)」
猛牛「だから、NHKのアレですたい。演壇に上がって『僕は将来の日本のぉ!』って元気よくしゃべって拍手もらう・・・・」
原田「いや、違うんですよっ!(T_T)」

聞けば、原田さんが所属する商工会の主催で、若き経営者が発表する場だそうな。たしかに考えてみれば、いかに若く二枚目の原田さんでも、詰め襟の学生服で登場する年代ではない。“青年の主張”ならぬ、とんだ“中年の誤解”の一席σ(*^^*)

さて、その発表会、参加者は総勢約1000名、発表者も数十人いて、原田さんも壇上に上がったということだ。どんな内容だったのか聴いてみたかったにゃ。

■というわけで、「まりりんBAR」でいろいろと試飲を。

原田さんの来福を、東京農大の同期で盟友でもある萬年』の渡邊幸一朗専務にも知らせていた。そしたらわてのピッチにメールが飛び込んできた。

渡邊専務「原田とまりりんの福田マスターと一緒に、『黒麹萬年』の新酒と昨年の分を飲み比べしてもらえませんか?」

わてもまだ『黒麹萬年』の新酒を飲んでいなかったので、興味津々だ。

渡邊専務に電話を入れて、原田さん、福田マスターらと入れ替わり感想を交わす。本稿は原田さんが主役なので、結果については長く記さない。芋焼酎は1年寝かせても練れてしまうので単純に比較できないが、今年はさらに甘味とコクが増しているという感じである。

次にわては、原田さんの組合の常圧麦作品である『大祖(たいそ)を飲んだ。

ほんのりと麦の香ばしさが伝わる壱岐らしい作品。じっくりと味わうには最適だろう。福田マスターも「いい焼酎だ」と感想を漏らす。

渡邊専務はその場にこそ居なかったが、こうやって盟友お二人の作品を飲ませてもらうのは、わてとしてはなにやら感慨深いものがある。

■焼酎ブームの悪しき一例・・・不届き居酒屋「雀の涙酒」。

ところで、原田さんは前日に一泊して、壱岐から参加した先輩方と、博多駅近くにあるというチェーン店風の居酒屋で一杯やったという。そこは、『萬年』とともに、東京農大の1年先輩である金丸潤平さん『杜氏潤平』も置いてあったそうだ。

「へぇ〜!」と思った原田さんはオーダーした。ところが、その居酒屋、とんでもない所だったのである。

まず頼んだ『萬年』のお湯割り・・・エラク味が薄い。相当お湯が“混入しすぎ”ていると見て取った原田さん。生でもう一杯頼んでみた。

原田「すいません。『萬年』を生でもう一杯」
店員「あのぉ・・・“キ”ってなんですか?」
原田「“ストレート”でもう一杯(-ー;」

さて、出てきた生の量たるや、左画像で原田さんが手にしている小さなショットグラスの1/3もありゃぁせん。まさに雀の涙である。

この稿を書いている最中に、計量カップでどのくらいになるか実際に見たら、30mlあるか無いかの量だ。呆れた店がまた増えた。

原田「あのお湯割りだと、グラスの4/5ぐらいはお湯で残り1/5が焼酎でしょうかね。それにしてもひどいです、造り手としての気持ちはですね」

原田さんは、渡邊専務とこの件について電話で意見交換。蔵元の意図とはかけ離れた、焼酎ブーム当て込みの悪辣なやり口に、しばし唖然とした声が漏れる。蔵元さんとしちゃぁ、たまらん話やなと、わても怒りの『大祖』がぶ飲み状態(-"-)/

最近はこの手の、蔵元も飲兵衛もコケにした飲み屋が増えてきているようだ。エエ加減にせんかい、ホントに。

わても実体験し、さらに色んな筋からも悪評が飛び交う筑前都心部の某焼酎バーなど、逆の意味で“標本”“反面教師”として価値が高い店が増えたのは、ユーザーの勉強となる上では喜ばしいところか。おかげで、わても“利口”になりました。

それでもみたいな量の焼酎に高い金出して有り難く飲むのなら、「ご苦労様です」と申し上げたいですにゃ。と、“中年の主張”、お粗末の一席。

壱岐焼酎協業組合の設立以前に出された古い焼酎読本を興味深げに見入る原田知征さんと福田マスター
■原田さんの反撃! 来春いよいよ新作が・・・。

というわけで、タコな居酒屋に怒りあり、福田マスターの若き日の武勇談+艶笑譚で笑いありの一夜、いよいよ午前1時に幕となった。

さて、原田さんのこれからだが、来年の春にいよいよ新たな一手を打ちだすとのこと。詳細については未だ企業秘密なので判明しないが、満を持して自信作を繰り出すという。

盟友・渡邊幸一朗専務、良き先輩・金丸潤平さんに対する、原田さんの切磋琢磨ぶりが、新商品について語る表情にうかがえる。原田さんがどんな一撃を繰り出してくるのか、酒にも人柄にも惚れたひとりのファンとして、とても楽しみなのだ。


九州焼酎探検隊TOP