第1話

福岡出身・うっちんさんの証言




 博多におった頃は、昼飯には困らんやったよ、そりゃぁ。500円あれば、たいがいのものは食えた。たとえば昼時、ポケットをまさぐって500円玉が出てくれば、「ああ、今日も昼飯は安泰たい(^_^)」と思うのが博多。1000円札出てきて「う〜ん、今日はどこで飯食うかいな?(-ー;」と悩むのが横浜。

 博多ん時は、“牧のうどん”って店は味は並、でも量がgoodでよ〜通ったよ。で、味なら、そこよりも“かろのうろん”はさらに旨かった。でもね、こっち来て、思い出すのは“牧のうどん”なんよ。不思議かばってん、やっぱいつも小遣い考えながら食いよった方が印象(デジャブ)深いんやろうね。

 んでね、横浜で初めて食ったうどんが・・・地獄絵図やったんよ。ドンブリの中は墨をすったようなスープ。博多のスープって薄茶色で透き通っとるやんか。一味をふりかけたら、それが揺れながら沈んでいくのが分かるような・・・だいたい、こっちは一味ないんよ。ほとんど七味。いっちょん辛くない!麺はパサパサ。

 『こげなもん、食えるかああああ!!(-"-)』

 それ以来こっちで、じぇったいうどん食わんやったと。

 ばってん、ある日、出張で長野に行かないかんごとなってね、長野に朝10時に(当時、長野新幹線はなかった)着こうとしたら横浜の自宅を6時頃出らないかんっちゃん。京浜東北線に乗って上野まで行って上越線に乗りかえるんやけど上野駅に8時頃着いたら、そりゃもぉ腹が減るんよ(T0T)。

 どうしょうもなく(こっちのうどんは好かんけど)ホームの立ち食いうどん屋に入ってオーダーしたんよ。そしたら横浜よりヒドイ! コールタールみたいなスープのうどんが出てきやがって、「・・・・」絶句。腹減ってたけど、それ見たとたん俺はキオスクに走ってサンドイッチ買ったやね!
 割り箸でコールタール掻き混ぜても麺が見えんっちゃもん。コールタールスープは超ショッパイし・・・ダシのダの字もない!

 想像してみやい、あんたたちが使いよる醤油をお湯で少し薄めてうどん玉入れて食う姿を・・・

 『こげなもん、食えるかああああ!!(-"-)』

 今年の慰安旅行で横浜営業所を博多に連れて行ったんやけど「博多のうどんっておいしいです!(^_^)v」って皆いってた。

 味覚は関東人もおかしくはないんよ。なのになんでこんなまずいうどんが幅きかせとるんやろ?いまも不思議でならん。


第2話