まず、おでんダネの総本山
紀文さんに聞いてみた・・・
まず「ちくわぶ」の語源、起源、棲息分布について、
「おでんダネと言えばここ」
という程の全国ブランドである紀文さんにお尋ねした。
その回答が以下の文面である。
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まずご協力いただいた紀文さんに感謝致します。
さて、語源は竹輪型の麩ということで、まさしく読んで字の如しなのだが、起源については「明治時代」という証言が得られた。確かに明治45年間の内のどの時点で「ちくわぶ」が登場したかつまびらかではないが、少なくとも長くて132年、短く見積もっても90年近い歴史を持っているということがわかった。(1999年5月現在)
がしかし、やはり新参者である。
ちくわ、がんもどき、薩摩揚げ、牛蒡天などなど、庶民と共に歴史の風雪を経たネタたちの滋味あふれる風格とは比べようもない。非関東人からすると、その生っ白い姿、粉っ臭さがまだまだネタとしては“若造”なのである。
また1997年以降から関西・九州への棲息も開始されたようだが、九州に住む筆者もまだ見かけたことはない。紀文さんには大変申し訳ないのだが、「ちくわぶ」の西日本への棲息範囲の拡大については、
「おでん屋における“コカコーラ”現象」
として、これを東京文化帝國主義の一断面と見る。
例えば、中州の屋台で、
女性A:「ねぇねぇ、これ、白くて太くて・・・お☆様みたいやねぇ。かっわいぃぃ」
女性B:「ほんとやねぇ。おいちゃん、これなんて言うと?」
・・・・・・・
女性A:「ちくわぶ・・・?。・・・東京のネタぁ!。おっしゃれぇ!」
女性B:「おいちゃん!スジ止めてぇ、ちくわぶ一つちょうだい!」
という意識変化が発生しないとも限らない。これは地方おでん文化を消滅させ、味覚の隷属化を招く一大事と言えよう。
(紀文さん、本気にしないでね(^◇^;) )